12月株式市場の傾向(日経225銘柄)
12月は、3月決算企業の中間決算発表が一巡し、再度日経平均が上昇する傾向がある月です。今回は、上がりやすい傾向のある日経平均採用銘柄の中でも、例年株価が軟調に推移する傾向にある銘柄をご紹介します。株価が下がりやすい銘柄を事前に把握することで、不用意に損失を被るリスクを回避することが出来るでしょう。株価が下がりやすい銘柄をご紹介する前に、まずは12月の株式市場における日経平均採用銘柄(225銘柄)の傾向について確認します。11月末に日経平均採用銘柄を購入し、12月末に売却した場合の成績は以下の通りです。
【検証結果】
勝率: 55.68 %
勝ち数: 2,892 回
負け数: 2,302 回
引き分け数: 69 回
平均損益(円): 2,276 円 平均損益(率): 1.14 %
平均利益(円): 15,048 円 平均利益(率): 7.52 %
平均損失(円): -13,702 円 平均損失(率): -6.85 %
合計損益(円): 11,977,501 円 合計損益(率): 5,988.89 %
合計利益(円): 43,518,572 円 合計利益(率): 21,759.97 %
合計損失(円): -31,541,071 円 合計損失(率): -15,771.09 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 1.380
平均保持日数: 27.44 日
以上が、12月株式市場における日経平均採用銘柄の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は55.68%、平均損益は1.14%です。勝率が高く、平均損益も大きなプラスとなっていることから、12月の日経平均採用銘柄は上がりやすい傾向があると言えるでしょう。
なお、全銘柄を対象とした検証は、「12月の株式市場の傾向は?」で取り上げています。全銘柄を対象とした検証結果は、「勝率49.27%、平均損益-0.06%」です。全銘柄を対象とした検証よりも日経平均採用銘柄を対象とした検証のほうが、成績は圧倒的に良好です。この結果を見る限り、12月相場は、中小型株よりも日経平均採用銘柄等の大型株のほうが株価上昇しやすいと言えるでしょう。
今回の検証では、日経平均採用銘柄(225銘柄)は、12月相場で上がりやすい傾向があることが確認できました。次は、このような12月相場において株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄をご紹介します。
12月低成績ランキング
上記の表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低い銘柄のランキングです。今回は勝率が50%以下の銘柄をご紹介しています。低成績ランキング上位の銘柄を確認すると、【自動車関連銘柄】
<7211>三菱自動車工業 [勝率:36.00%]
<7201>日産自動車 [勝率:38.46%]
<7202>いすゞ自動車 [勝率:44.00%]
【電気機器関連銘柄】
<6701>日本電気 [勝率:40.00%]
<6703>OKI [勝率:42.31%]
<4902>コニカミノルタ[勝率:44.00%]
といった銘柄が挙げられます。「三菱自動車工業<7211>」「日産自動車<7201>」「いすゞ自動車<7202>」は、自動車関連銘柄です。また、「日本電気<6701>」「OKI<6703>」「コニカミノルタ<4902>」は電気機器関連株です。これらの銘柄は、好調な12月相場でも軟調に推移する傾向があり、12月にトレードを行う場合には注意が必要でしょう。どの業種も個別銘柄も、株価が上がりやすい月と下がりやすい月があります。今回のように簡単な検証をすることで、12月の投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになることでしょう。
12月は日経平均が好調に推移しやすい傾向がありますが、過去のトレードにおいて勝率が低かった銘柄よりも勝率が高かった銘柄を選ぶ方が、より多くの利益が期待できることでしょう。
これらの数字はあくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は安心してトレードに臨むための心強い味方となってくれることでしょう。みなさんも投資する際には是非一度検証してみて下さいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)