2016年冬のキャンペーン特別金利は0.15%~0.20%が上限金利
2016年冬のボーナスで元本保証の商品を利用しようと思えば、ボーナスキャンペーン(特別金利)の取捨選択がカギになります。キャンペーンが魅力ある水準ならば利用すれば良いし、魅力が無ければ利用する必要はないからです。特別金利を、夏の金利水準をもとにまずは推測してみましょう。2016年夏の銀行のボーナスキャンペーン特別金利は、過去最低水準の状況でした。日本銀行が2016年2月中旬から導入したマイナス金利政策の影響を受けたことによるもので、仕方ない面があります。1年物定期預金金利は、0.15%~0.20%が高めの金利の水準だったのです。
定期預金金利に影響を長期金利を始めとする市場金利は、夏のボーナスキャンペーンの時期よりは上昇しているものの、マイナス金利であることに変わりはありません。個別の銀行が戦略的に好金利を提示してこない限り、2016年冬のボーナスキャンペーンの特別金利は、夏の状況と変わらない0.15%~0.20%が上限金利と推測されます。
冬のボーナス、元本保証の商品の預入先は、ボーナスキャンペーン(特別金利)にこだわる必要はないということになります!
高金利預け先、第1候補は地方銀行のインターネット支店
ボーナスキャンペーンにこだわる必要がないのは、常時、0.20%以上の金利を提示している銀行が存在するからです。唯一、愛媛銀行四国八十八カ所支店の「だんだん定期」が0.30%(1年物)を提示しているのですが、この定期預金は1口=100万円の利用のみとなっているので、10万円から始められないのがネック。ただ、同支店の専用定期預金であれば、1万円から預入することができます。金利は1年物、2年物、3年物が0.25%となっています。低金利局面は、固定金利商品の預入期間が長いものは避けるのが運用の鉄則になりますが、日本銀行がマイナス金利を深堀りする可能性はゼロではありません。10万円の預入であれば、5万円を1年物、残り5万円を3年物の半々プランが実際的と思われます。
次点は、高知銀行よさこいおきゃく支店「おきゃく定期」、香川銀行セルフうどん支店「金利トッピング定期預金」、トマト銀行ももたろう支店「きびだんご定期預金」の金利が0.20%です。いずれも1万円から利用できますが、1年物は全銀行0.20%を提示していますが、おきゃく定期は3年物、5年物、金利トッピング定期預金は2年物のみ、きびだんご定期預金は3年物のみ0.20%の金利になっています。半々プラン利用前提なら、おきゃく定期、きびだんご定期預金、金利トッピング定期という順位付けができるでしょう。
【関連記事をチェック!】
金利30倍も?いま好金利を提示するネット銀行は?
地方銀行インターネット支店以外なら個人向け国債
地方銀行のインターネット支店の0.20%前後の金利でも、メガバンクの金利と比較すれば20倍前後の金利を得ることができます。ただ、管理という側面を考慮すれば、人によっては今以上に新たな口座を開設したくないと考える人もいるはずです。金利20倍前後では、残念ながら口座開設のインセンティブにならないというわけです。そんな既存口座で対応しようと考えるならば、個人向け国債のほかに元本保証で有利な商品は見つからないからです。個人向け国債は、3年物、5年物、10年物全て金利は0.05%です。地方銀行のインターネット支店の定期預金より見劣りがしますが、メガバンクの定期預金より5倍の金利収入を得ることができます。
預入期間は、使う時期が3年後、5年後と決まっていれば、対応する期間のものを選ばれると良いでしょう。運用期間が決まっていなければ10年物を選ばれるとよいはずです。10年物は唯一、半年毎に金利が見直される変動金利。将来、日本銀行が政策変更を行い、金利が上昇すればその恩恵にあずかることができます。
10年は長いと言う人がいますが、1年経過すれば中途解約はいつでも解約可能
です。しかも、2年以上経過すれば、解約時期を問わずメガバンクの定期預金の利息収入を上回るのです(図を参照)。
個人向け国債は、あえて定期預金のような半々プランをする必要はないでしょう。また、個人向け国債はどこの金融機関で購入しても条件は一緒ですが、一部の金融機関ではキャッシュバックを行っています。通常、100万円以上の購入ですが、たとえばマネックス証券では1万円からキャッシュバックを行っていました(2016年10月募集は終了、11月募集は未定)。どこで買っても同じなら、キャッシュバックを行っている金融機関で購入されると良いはずです。