賢く生きる3分間マネーハック/賢く生きる 3分間マネーハック

発想の逆転をすればお金のコトでカモにされずにすむ

ショッピングや住宅購入、投資に保険……お金の問題でカモにされる局面は山ほどあります。しかし、ちょっとした発想の逆転をすればあなたはもう、お金のコトでカモにされずにすむのです。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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お金のコトで失敗したくないなら「発想を逆転」させる

誰でもお金の失敗はしたくないものです。しかし誰でもお金の失敗をゼロにすることはできません。このとき、ちょっとした発想の転換で、失敗を減らすことができるとしたらどうでしょうか。

お金の常識を疑ってみることで「お得」を増やし「ムダ」を減らすことのできるマネーハックですが、その手法をいくつかパターン化してみると、「視点を変える」というキーワードがあります。

自分の視点だけでは、お金にダマされるリスクをゼロにはできないかもしれませんが、視点を広げて、相手の立場に立ってみたり、鳥のように俯瞰した立場から自他を省みることで、自分が騙されるリスクを減らすことができるのです。

特にお金の問題に関しては、相手の立場に立ってみる、という発想を持つことが有効です。

今回はお金問題でカモにされないために、発想を逆転するヒントを紹介したいと思います。
 

自分から「儲ける人」の立場を考えてみる思考法

あなたが何かお金を使うとき、誰かはあなたからお金をもらいます。このとき「あなたから儲ける人」が何を考えているか考えてみることは、思考実験としてとても重要です。

親族や恋人を除いて、あなたに無償で(あるいは持ち出しで)奉仕してくれる人は基本的にいませんから、相手が儲ける気持ちを想像してみるのです。

たとえば……

ファッションブティックの人はあなたが買ってくれると「成績」になります。もしかすると「おにあいですよー」というのは「買ってくれると私の売り上げですよー」という意味かもしれません。

銀行の人はあなたが住宅ローンを組んでくれたり、投資信託を買ってくれると「成績」になります。成績は彼らのボーナス査定に影響してきます。「○○さんの夢を叶えるためのお手伝いをさせてください」というメッセージには、「今月末までに住宅ローンを組んでくれると自分のノルマクリアなんだよね」という声が隠れているかもしれません。

不動産業者はあなたが家を買ってくれると「在庫が減る」ことになります。「あこがれのマイホーム、ちょっと背伸びして実現してみませんか」とやさしく背中を押してくれたと思ったら、本音は「ちょうど○○の物件が売れなくて困っていたんだよな」かもしれません。

あなたが生命保険や損害保険を契約すると、保険の代理店は保険料のいくばくかを手数料として受け取ります。あなたの心配を解消する手段は、保険代理店の経済的不安も解消しているわけです。
 

あなたから儲ける人が自分にとって不利益な話をあなたにしてくれると思うか

たいていの場合、あなたはお金に関する相談料を別途払うことがありません。保険や住宅ローンを契約するのだから相談は相談として無料で(込み込みで)サービスされるのが当たり前だと思っているでしょう。

しかし、もし相談料を払えば、向こうは「儲けは相談料で得られるので、純粋にアドバイスを提供しよう」と考えてくれる可能性があります。私たちは相談を無料にしたことで、相手に「儲けは相談以外で得なければいけない」という制約を課しているのです。「相談には乗ったけど成約には至らなかった」というお客さんが何人も現れたら、これは売り上げゼロの仕事になってしまうからです。

あなたに何かを買ってもらわないと儲からない状態で、あなたにしてくれるアドバイスが有利になる可能性と不利になる可能性はどちらが高いでしょうか

そうです。あなたに何かを売る立場にある人のアドバイスを、あなたのためだけにしてもらえる、と思うこと自体が大間違いなのです。

こんなことを毎日考えていると、人間不信になりそうで、何も買えなくなってしまいますからいつも考える必要はありません。しかし、ときどき考えてみることは有意義だと思います。
 

カモにされる人は「疑わない人」!賢く疑おう

金融機関や悪質な金融商品、あるいはオレオレ詐欺のようなものにダマされ、カモにされる人の典型は「疑わない」ことです。

あるいはお店で勧められるがままに「疑わず」何でも買ってしまう人もお店にとっては「上客(よいカモ)」です。

売り手に質問をすることは大事です。感想や意見ではなく、事実について聞いてみるといいでしょう。実は事実について嘘を告げた場合、私たちはクーリングオフ等のチャンスがあるからです。

たとえば金融商品であったら、「私に生じるコストをすべて説明してほしい」とか「これは相対的に割安であるのか」というような質問についてはフィーリングの入る余地がないので誰でも正しい説明をしてくれます。「リーマンショッククラスの暴落時にはどれくらい値下がりする可能性があるのか」なんて聞いてみてもいいでしょう。

将来予測のような不確定なことは話せませんが、商品の事実については嘘をつかずに、しかも納得のいくまで説明してくれるでしょう。そこから相手の立場をもう一度考えてみると、より深く疑うことができます。

疑うことはとてもレベルの高い行為です。しかし、疑うことで私たちのお金を無駄なく、より効率的に使えるようになることは間違いありません。

誰でもお金は有限です。ぜひ、相手を疑い、賢い買い物をしてみてください。

 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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