7割近くの女性が「性生活の充実」を望む
パートナーとのコミュニケーションを深めることでよりよい性生活の実現を望む女性が多い
「性生活に対する希望をパートナーに伝えたことがありますか」との問いには、61.2%が「ある」と答えています。逆にいえば、38.8%は「言いたくても言えない」状況にあるかもしれないということです。
「あなたのパートナーのセックスは一方的ですか」との問いでは、
・「非常に一方的である」=6.9%
・「やや一方的である」=25.5%
・「どちらともいえない」」=29.8%
・「あまり一方的でない」=23.8%
・「まったく一方的でない」=14.1%
という結果でした。
「希望」や「一方的」の内容は前戯や後戯、挿入などにかける時間の長さや体位の数などを含みます。ここまでの結果で浮き彫りになるのは、性的にアクティブで健康な女性のほとんどがパートナーとのコミュニケーションを深めることで、よりよい性生活の実現を望んでいるという実態です。
比較的たやすく分かるパートナーの状態
EDに対する女性の理解や優しさが中折れに見舞われたパートナーを救う
EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、維持できない状態」です。最も多い心因性の場合、典型的な症状は行為の途中で萎えてしまう「中折れ」です。ですから、パートナーがEDかどうかは「現場」で比較的たやすく判断できるでしょう。
女性にとって、勃起のメカニズムを含めた男性の生理を実感するのは不可能ですが、その仕組みを理解しておけば態度も変わってくるはずです。不用意な一言でパートナーを傷つけることも避けられます。
先の調査でも、多くの女性は「よりよい性生活とは自分だけでなくパートナーとのコミュニケーションが大切」という意識が高いので、EDの改善にも女性の理解や優しさが大きく関わってくると考えられます。
IIEFでできるEDのセルフチェック
EDはIIEF(国際勃起機能スコア)という質問票でセルフチェックできます。症状が軽い場合は日常生活に気をつけることで改善する場合があります。パートナーだけの問題とするのでなく、もう一人の当事者として寄り添うことが大きな力になることもあります。まさに女性の愛情次第です。
例えば、脳からペニスに勃起の信号を伝える副交感神経はリラックスしている時に働きやすいので、パートナーの気持ちを和ませるような雰囲気作りを心がけるとよいでしょう。
EDは高血圧や糖尿病などの生活習慣病からもたらされることもあります。いずれも動脈硬化を引き起こす原因です。高血圧は文字通り高い圧力で血管内壁を傷つけ、糖尿病は神経系にも障害を起こします。ですから、元となる病気を治療することも有効です。
喫煙も動脈硬化を引き起こすばかりでなく、他の血管性の病気の原因になります。『ED治療ガイドライン』のリスク要因にも挙げられているので、禁煙を勧めることが大切です。
約6割の女性がED治療薬の安全性を信頼
現在のED治療では、ED治療薬の内服が第一選択とされています。ガイドラインでは「満足のいく性的関係を回復することであり、単に硬い勃起を得ることではない」と治療目的を明記しています。ここでも「性的関係」の重要性が謳(うた)われているのです前出調査の「パートナーがED治療薬を服用したことがありますか」との問いでは、
・「一度も服用したことがない」=88.5%
・「服用したことがある」=2.9%
・「わからない」=8.5%
という結果でした。
上記で「服用したことがある」と回答した女性に「病医院を受診してED治療薬を服用することは安全だと思いますか」と尋ねたところ、58.4%が「はい」と答えました。
EDの原因や症状ばかりでなく、ED治療薬に対する理解を深めることもパートナーのED改善を促す大きな要因となっているようです。
EDの改善はパートナーとの人間関係の改善にもなります。「EDかもしれない」と思い当たることがあれば、ED治療薬で改善できるため、処方を行っているクリニックなどで相談してみるといいでしょう。
>>女性が望む「よりよい性生活」とは