人工妊娠中絶手術にかかる費用の目安は?
人工中絶手術に必要な費用とは?
<目次>
人工妊娠中絶手術は「健康保険適用外」
中絶手術は基本的には全額自費診療
中絶手術で健康保険が適用されるケース
ただし中絶手術の中には、健康保険が適用されるケースもあります。例えば、以下のような場合、健康保険が適用されるでしょう。- 胎児が子宮の中で死亡し、掻把(そうは)手術が必要だと判断された場合
- 妊娠の継続が母体の生命をおびやかすと判断された場合
初期と中期で大きく異なる中絶手術の費用
中絶の費用は、病院による金額差が大きい
妊娠11週目までの初期中絶手術であれば、7万円~20万円の金額を提示している病院が多いでしょう。
妊娠12週目以降の中期中絶は、陣痛を誘発し、分娩をする方法のため、入院して手術を行います。費用は、30万円~70万円程度であると見込まれますが、詳しくは病院に問い合わせる必要があります。
手術代以外にも、手術前後に健診費用がかかります。中期中絶であれば、胎児の埋葬費用などもかかってきます。
ただし、中期中絶手術では妊娠12週を経過しているため、通常の出産と同じ扱いで「出産手当金・出産一時金」が支払われる場合があります。
母体保護法に基づく中絶費用は医療費控除の対象
所得税法207条によれば、妊娠中絶の費用のうち、母体保護法の規定に基づいて医師が行う妊娠中絶に係るものは、医療費控除の対象となります。参考:国税庁サイト「妊娠中絶の費用」
中絶手術で高額医療費制度は使える?
高額療養費制度とは月の初めから月末までにかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。所得によって負担限度額は異なります。保険適用される診療が対象となりますので、人工中絶手術は高額医療費制度の対象となりません。
ただし、先に述べたように身体的にやむを得ない理由があり、治療の一環としての中絶手術には保険が適用されます。治療費が一定額を超えた場合、高額医療費が使えるケースもありますので、詳しくは病院に相談してみましょう。
参考:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
手持ちの現金がない場合
数は限られていますが、カードやローンを利用して中絶手術を行える病院もあるので、そういった病院を選びましょう。中絶後にメンタルバランスを崩してしまった場合、治療は保険適用外?
診療内科での治療は保険適用
心療内科で治療を受ける場合は、保険が適用されます。一方、カウンセリングは、自己負担となることが多いため事前に料金体系を確認してみましょう。
ここまで、人工妊娠中絶手術に関する費用について解説してきました。
中絶手術の費用は、決して安くありません。また、妊娠週数を追うごとに金額が高くなり、身体的なリスクも大きくなります。もし、どうしても中絶を選択せざるを得ない場合は、できるだけ早く受診しましょう。
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