迷子札を持たせておく
とはいえ、子どもですから、うまくいかないこともあります。また、年齢の小さい子の場合、うまく伝えられないことも多いでしょう。ですから、子どもに親の連絡先を持たせておきましょう。腕にはめるタイプのものを「お出かけの時はつける」という習慣を作っておいてもいいですね。
子どもと一定以上の距離が開くと、親のスマホに警告を慣らしてくれる迷子予防のグッズも出ています。
お出かけの時には、小さなリュックを背負うというルールを作っておき、その中に、親の連絡先を書いたカードを忍ばせておくのもいいでしょう。
キーホルダー用に穴を開ける時は、ラミネートの透明部分を大きくして、中の紙にかからないように開けると水が入りません
小さなカードに、子どもの名前と、生まれた年と月、親の連絡先を書き、ラミネートしたものがおすすめです。ラミネートフィルムは100均でも手に入りますし、アイロンで簡単にラミネートできます。パンチで穴を開けて、キーホルダーにして持たせてもいいですね。
迷子が自分のことをうまく話せないとき、見つけた大人は、その子の持ち物から情報を得ようとしますので、大人に見つけてもらえるところに情報があればよいのです。
出かけるときは親子同じ色の服で
人混みに出かけるときなどは、親子で服の色を揃えましょう。はぐれた時の目印になる服の色ですが、とっさに思い出せなくなることも少なくありません。Tシャツなどの色を揃えて「今日はママと同じ色の服だね」と印象づけておきましょう。目立つ色の帽子をかぶらせておくというのも、目印になります。花火大会など、人が多くてはぐれやすそうなところに行くときは、お出かけの前に子どもの写真を撮っておくのもいいですね。子どもを探す時、周りの人たちに協力してもらいやすくなります。
集合場所を決めておく
よく行く場所では、はぐれた時の集合場所を決めておけばいいでしょう。ただ「ここで集合ね」というだけでは不十分です。集合場所にどうやって行けばいいのかわからなくなることも多いからです。ですから、「○○広場の噴水の前ね」とか「この○○っていうお店の前ね」など、第三者が聞いてもわかる言葉で共有しておきましょう。そうすれば、迷子になったと思われるのが恥ずかしくなるような年齢の子どもでも、「○○にはどう行けばいいですか」と周りの大人に訊ねることができます。
子どもに会えたら、まずは抱きしめよう
まずは、不安だった気持ちを受け止めましょう
周りに迷惑をかけたという思いもあるでしょう。あんなに言い聞かせていたのに、というもどかしさもあるでしょう。でも、ここで怒るのはNGです。「無事に会えてよかった」と、子どもをようやく見つけたときの気持ちを素直に伝えて、子どもを十分に抱きしめてあげましょう。
子どもが落ち着いてきたら、はぐれた状況や理由について聞いてみましょう。もしかしたら、「小さい子が転んで手を貸していたらママの姿が見えなくなった」など、親にはわからない事情があったかもしれません。また、子どもとはぐれるのは、子どもだけの「せい」ではありませんよね。
「親とはぐれたら怒られた」というだけの経験にするのは、もったいない。子どもの不安だった気持ちを十分に受け止めて、「どうやったらはぐれずにすむか」「どうやったらもっと早く会えたか」を子どもに考えさせる機会にしてしまいましょう。
子どもが親と会うために何か行動を起こせていた場合は、しっかりとほめましょう。「助けてって言えたんだね」「動かずに待っていられたんだね」などと、具体的にほめましょう。逆境を自分で乗り越えられたという成功体験として、子どもの自信に繋がります。
また、手を貸してくれた人には、「すみません」と謝るのではなく「ありがとう」とお礼を言いましょう。