女性の再婚禁止期間が100日になった
女性に限って、離婚してから100日たたないと再婚はできない0日
しかし、2016年3月8日、女性の再婚禁止期間が、離婚後6ヶ月から100日に短縮され、さらに離婚時に妊娠していなかった場合は100日以内でも再婚可能にする民法改正案が閣議決定されました。これによって女性の再婚が少しでも促されることが期待できそうです。
なぜ女性だけに再婚禁止期間が必要なのか?
離婚してから再婚するまでに時間をあける必要性とは?
一方で、子の権利云々のために設ける必要があるというのは理解できます。実際に、離婚直後に再婚して妊娠が判明した場合、前の夫の子なのか、今の夫の子なのか正確に判断するのは難しくなるのは事実ですし、そうなると色々な問題が出てくるので、それを避けるためなのです。
とはいえ、将来的には再婚禁止期間はさらに短縮されると私は考えていますし、100日でも長いと思っています。
なぜなら結婚予備校に来る再婚者は年々増加していますし、統計的にも2分に1組が離婚をする時代です。そうなると、再婚を希望する方も増加するわけですから、離婚してもすぐに再婚できないことに焦りやジレンマを感じる意見も多くなっていくはずだからです。
離婚をして再婚を考えている人にとっては、100日は大きな壁であるのは間違いありません。実例を交えて起こりえる問題を見ていきたいと思います。
35歳女性「子どもが小さいうちに、なるべく早く再婚をしたい」
妊娠中に離婚の話し合いを始めても、協議離婚成立時は、すでに子どもは2歳。新しい父親がほしいのに……。
Aさんは35歳の女性で、小さな子どもを抱えての離婚でした。旦那さんの浮気に端を発したものの、彼女の浪費癖や家事力のなさも指摘され、協議離婚でしたがなかなか話が進まず、2年目を迎えてやっと離婚成立となりました。新しい人生にむかって一日も早く歩き出したいと思っていたところに足かせがあったのです。それが、いくら離婚をしても、女性はすぐに再婚ができないという事実でした。
「現在2歳の子どもが生まれる前、妊娠中に元夫と別居しました。生まれてからも1度しか会っていないので、子どもも彼を父親だとは認識していません。それもあって、新しい父親ができれば、本当の親だと思って育つ可能性が高いと考えていて、一日も早い再婚を望んでいます」(Aさん・35歳)
そう話していたAさんですが、当時は法律で6ヶ月も待たなければなりません。
たとえ、良い再婚相手との出会いがあっても、再婚禁止期間には再婚はできなかったのです。その期間にも子どもはどんどん成長していきます。「子どもが大きくなればなるほど、新しい父親に馴染むまでに時間がかかるかもしれない。せっかく離婚できたのに……」と、Aさんのような心配をされる女性はたくさんいるはずです。女性の再婚を国が本気で考えるのであれば、再婚禁止期間のさらなる短縮が必要になるのではないでしょうか?
一刻も早い再婚を望む、子連れ離婚の男性もいる
やっと離婚したと思っても、すぐに再婚はできない現実
その男性は、「今朝、籍が抜けたのでさっそく入会に来ました」とおっしゃったのです! これには驚きましたが、よく聞くと3年も別居した挙句の離婚で、手元に子供がいるので一刻も早い結婚を望んでいるということなのです。
こういう男性は初婚よりも再婚の女性を希望されることがあります。お互いにバツイチということで気持ちを理解できますし、修羅場をくぐってきた同志のような感覚になるのでしょう。そういうときに、女性の方がすぐに再婚できないとなると、せっかくのチャンスを逃すこともあります。これは大きな損失になるのは間違いありません。
それぞれの事情はありますが、出会いはご縁です。それを活かすためにも再婚禁止期間については引き続き、慎重に審議していく必要があると思っています。
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