中古レンズ、本当に使って大丈夫なのか……?

一眼レフや一眼ミラーレスカメラを所有すると交換レンズをいろいろ使いたくなるものです。ただカメラのレンズは高価なものが多く、あれもこれもと購入するには予算が足らないことも多いかも。

そんななか中古カメラ店には、ほとんど投げ売り価格で放出されている中古レンズがあります。ただ安いだけのレンズを本当に使って大丈夫なのかちょっと心配、と感じる方も少なくないはず。

そこで安価で入手した中古レンズを実際に使ってみました。

中古レンズの選び方はこれだけ


中古レンズ

「ジャンク品」扱いの古いズームレンズ。値札は、税込み価格の1080円。たった1000円で買えるレンズで撮影ができるのか!?

中古カメラを扱うショップでは、「ジャンク品」などと名付けられた数百円から数千円の値段で、カメラボディやレンズが売られていることがあります。「ジャンク品」とは、作動不良や故障品などで正常に機能していない品物が多く、分解などして部品パーツを調達する目的などで売られているものを差します。

今回は、中古カメラ店で「ジャンク品」として1000円で売られていたレンズを購入してみました。RMC Tokina 28mm-70mm F3.5-4.5、というズームレンズ。マウントはニコン用です。

「ジャンク品」といっても売られている品物の程度はまちまちで、まったく撮影に使えないものばかりというわけでもありません

ただ、中古カメラやレンズを購入したことがない方にはその「ジャンク品」の見極め方がわからなければ購入する判断にも難しいでしょう。そこで、中古レンズのチェック項目の基本部分を解説しておきます。
中古レンズ

レンズの確認は、レンズの汚れと本体の動作部分。レンズの汚れは絞りを開いてレンズの隅々を目視して確認すること。


中古レンズを見極めるときにチェックしておきたい二つのポイントがあります。それは、レンズの汚れと本体の動作確認です。

■「レンズの汚れ」確認で注意すべき点
まずレンズの汚れの確認方法です。レンズの玉の部分には、カビが発生したりレンズ内部からの汚れがつくことがあります。「ジャンク品」とされているレンズには、これらなにかしらの汚れが付着しているものが少なくありません。

レンズの汚れを確認するには、レンズの絞りを開放値(一番小さい数値)に合わせます。開放値にすることでレンズ羽根が開くのでレンズの玉が見やすくなります。レンズ羽根を開いたら、蛍光灯など室内の明かりをかざすようにレンズの玉の端々までを目視します。これは前と後ろのレンズそれぞれを確認します。

レンズにカビが生えていればレンズの端などに白い滲みのようなものが見えます。カビが生えていても写真を撮れないわけではありません。また古いレンズになるとレンズの玉が変色している場合などもあります。

「ジャンク品」はなにかしらの理由があるわけですから、汚れなどの状態を確認してそのレンズを見極めていくことになります。
中古レンズ

赤丸で囲っている部分が「絞り連動ピン」。この部分を指で上げてバネが正常に動くかを確認する。


■「動作」確認で注意すべき点
次に本体の動作確認です。まず、レンズのマウント部分にある「絞り連動ピン」を確認します。このピンを指で押し上げてバネが生きているかをチェックします。バネが生きていればピンを指で離した時に元の場所に戻ります。この部分が壊れているレンズは撮影には使えません

絞り連動ピン」は中古レンズをチェックするときにとても大事な項目です。
中古レンズ

中古レンズをデジタル一眼レフに取り付けたところ。ボディに取り付けてズームリングなどの動作具合を確認する。他にもピント合わせもチェックしたい。


続いて、ズームリングやピントリングの作動部分を確認します。これはカメラ本体に取り付けたほうがやりやすいです。カメラ店では、中古レンズを確認するためにレンズに合うマウントのカメラボディを店頭で貸してくれる場合が多いので、申し出てみるといいでしょう。

カメラボディに取り付けたら、リング部分を回して動きの滑らかさを確認します。またボディに取り付けた際のガタつきがないかも見ておきます。そして、ファインダーを覗いて、ピントが無限遠までしっかりと合うかを確認します。ピントの距離計を一番遠い部分の無限遠にしてもピントがきていればピント部分も動作しています。これで一通りのチェックは完了です。


古いレンズの取り付けはレンズアダプターが必要なことも

デジタル一眼機種に古いレンズを取り付ける際に注意することがあります。多くの古いレンズマウントは、メーカーが同じであっても現行のデジタル一眼機種のマウントには適合しません。そのためレンズをボディに直接取り付けることができず、レンズアダプターを使う必要があります(ニコンの機種は一部を除き、古いマニュアルレンズも現行のデジタル一眼レフ機種に取り付けることは可能)。

ここまでの中古レンズの確認手順を動画にもまとめてあります。



次は、この1000円レンズで実際に撮影した画像を見ていきます。


1000円レンズでもここまで撮れる

今回購入したレンズは、マニュアルフォーカスレンズです。つまりピント合わせは手動で行います。オールドレンズは、デジタルカメラに取り付けてもフォーカスに関してはほとんどマニュアル操作で行うことになります。

絞り値はカメラと連動できているので撮影モードは、絞り優先モードで撮影しています。

それでは、このレンズで撮影した画像を見てみましょう。
中古レンズ

広角28ミリ、開放値のF3.5でテスト撮影。周辺光量は落ちていて四隅はケラレが見られる。広角で撮影しても被写体の歪みは少ない感じ。

中古レンズ

花を被写体にして28ミリ、F3.5で撮影。開放値では周辺域がやや暗く感じる。

中古レンズ

開放値F3.5で撮影での前後のボケ味を出しての撮影。オールドレンズらしく少し角ばった玉ボケが見られる。

中古レンズ

明暗のコントラストがある作例。影になった暗い部分の描写を確認。影の部分も写りは悪くない。

中古レンズ

水玉や水面の反射部分と葉のコントラスト。反射のある状況下での描写。

中古レンズ

街角でのスナップ。28-70ミリズームレンズなのでピント合わせを手早くすればスナップ撮影には重宝。

1000円で購入したジャンクレンズでもここまで撮影ができました。ただこれは程度のよいレンズを見つけた結果で、レンズの状態によって写り具合はまちまちです。

それでも中古レンズを使うという方法も安価で楽しめる方法ですね。中古カメラ店を見つけたらぶらりとレンズを探してみてもおもしろいかもしれません。


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