ウッドデッキはメリットいっぱい!デメリットを克服する工夫も忘れずに
ウッドデッキの取り付けリフォームをすれば、リビングの続き間のように楽しめるのはもちろん、他にも意外なメリットがたくさんあります。庭を活かせば、暮らしはもっと便利に快適に!ウッドデッキの上手な設置方法や、材料の選び方、取り付けリフォームの際の注意点、気付きにくいデメリットを克服する工夫や、工事費用の目安もご紹介します。
<目次>
- 庭の面積は?ウッドデッキのリフォームで暮らしが豊かに
- 増築より手軽な費用で庭がリビングの続き間に
- 段差無くフラットなので洗濯が格段にラクに
- 草むしりとサヨナラ、庭の手入れがラクに
- お手入れで挫折、メンテナンスをラクにする材料選び
- 夏の暑さ対策は必須、直射日光を遮る工夫で快適に
- 目隠しや照明、コンセント、水道で快適度がさらにアップ
庭の面積は?ウッドデッキのリフォームで暮らしが豊かに
最近庭で何をしましたか?草むしりや洗濯物干し以外、あまり庭に出ていないという人も多いのではないでしょうか。実はこれはとてももったいないこと。建ぺい率50%の地域に建てられている家の場合、土地の半分は庭が占めています。40坪の土地なら20坪、これはなんと約40畳分の面積にもなります。そんな広い土地をそのままにしておくのは、もったいないと思いませんか?
そこで、庭を効果的に活かすアイテムとして断然注目されているのが、ウッドデッキの取り付けリフォームです。ウッドデッキによって、家事がラクになったり、毎日の暮らしが楽しくなったり、バリアフリーにもなるんです。庭を上手に活かせば、暮らしは格段に便利に快適になります。まずはそのメリットからご紹介しましょう。
増築より手軽な費用で庭がリビングの続き間に
〈ウッドデッキリフォームのメリット-1〉
ウッドデッキの魅力は何と言っても、庭を居住空間として活かせることにあります。リフォーム成功のポイントは屋内の床の高さと揃え、できるだけ段差無くフラットに揃えること。そうすることで、リビングから庭へつながりが生まれ、ひろびろとした続き間のような存在になります。その際は、室内のインテリアと合わせてコーディネートするとさらに一体感が出ます。ウッドデッキの色選びの際には、接するフローリングの色とイメージを合わせるといいでしょう。
ウッドデッキと室内の床の高さを段差無くフラットに揃えると、まるで庭への続き間のよう(モデルハウスに学ぶ!リビングリフォームの技より)
季節のいい時期はテーブルと椅子を置いてカフェのテラス席のようにお茶を楽しんだり、夜は月明かりの下でお酒を飲んだり。
ウッドデッキのリフォーム費用の目安は、6畳程度で30万円~。材料や作り方によって費用は異なります。ちなみに6畳の部屋を増築すると200万円以上は掛かりますので、はるかに手軽なリフォームで、非日常が楽しめる素敵なアウトドアリビングが生まれます。
段差無くフラットなので洗濯が格段にラクに
〈ウッドデッキリフォームのメリット-2〉
ウッドデッキはお茶をするだけでなく、庭への段差がフラットになることで、家事も楽にしてくれます。床の大きな段差は、洗濯物を干したり取りこんだりする時に大きなハードルとなり、高齢者の場合は、そこで転んで骨折してしまうこともあります。洗濯物干し場の前にウッドデッキを付けるだけでも洗濯がぐんとラクに(LIXIL)
ウッドデッキの取り付けは、バリアフリーな家づくりを目指している方にもお勧めのリフォームです。以前、ガイドYuuが車いすの方のための住宅設計をした際、段差の小さなサッシ+ウッドデッキの取り付けで、車いすに乗ったまま庭からスロープで出入りできるようにしました。
また床への段差がフラットになることで気軽に屋外に出やすくなるので、庭で過ごす時間が自然と長くなります。今までほとんど庭に出たことが無かった人が、ウッドデッキの取り付けリフォームをしたら、自然に外に出るようになった、毎朝ラジオ体操をするようになったという声も聞きます。眺めるだけだった庭が、便利で快適な生活空間として生まれ変わります。
草むしりとサヨナラ、庭の手入れがラクに
〈ウッドデッキリフォームのメリット-3〉
エクステリアのリフォームの依頼で多いのが、手入れをラクにしたい、草むしりから解放されたいというもの。ウッドデッキは、庭の手入れをラクにしてくれるメリットもあります。特に50代以降になると、だんだん庭の手入れが大変になり、この先をラクに暮らすためにも取り付けしたいという声をよく聞きます。人工木のモダンな屋外用フローリング。淡いグレーのマーブル色がモダンな印象(三協アルミ)
このようにリビングの続き間にしたり、家事をラクにしたり、草むしりからも解放してくれるウッドデッキは大人気のリフォームです。しかし取り付けには、注意も必要です
特に重視しておきたいのが、メンテナンスと暑さに関すること。実はこれはウッドデッキのデメリットでもあります。そこで今回は、さらに便利に快適にするために!デメリットを克服してリフォームを成功させる3つのコツをご紹介します。
お手入れで挫折、メンテナンスをラクにする材料選び
〈ウッドデッキリフォームのコツ-1〉
ウッドデッキのデメリットを克服してリフォームを成功させるコツ1つめは、メンテナンスがラクな材料を選ぶことです。ウッドデッキは名前の通り、基本的には木でできています。ウッドデッキの最大のデメリットは、木のメンテナンスには手間が掛かるところにあります。ウッドデッキは風雨にさらされますので、材料をしっかり選ばないと、マメな塗り替えや補修が必要となり、5年も経たないうちにボロボロになってしまうこともあります。中にはお手入れが大変でせっかく取り付けたのに、短期間で撤去してしまった家も。
このデメリットを克服するためには、お手入れが楽な材料を選ぶことです。天然木で作る場合は、海岸沿いの公園などでも使われているイペ材や、硬質のウリン材のようなハードウッドがお勧めです。ハードウッドは耐久性が高くシロアリにも強いのでメンテナンスがとてもラクになります。費用は少し張りますが、後々のことを考えれば価値があります。
最近では、木の粉と樹脂を混ぜた人工木を材料にした製品もあります。耐久性が高く、色あせしにくいという特徴を持っています。最近の人口木はデザインもよく、見た目も木にそっくりです。しかし人工木と天然木は、やはり質感が異なりますので、必ず実物に触れて確認するようにしましょう。
夏の暑さ対策は必須、直射日光を遮る工夫で快適に
〈ウッドデッキリフォームのコツ-2〉
ウッドデッキのリフォーム成功のコツ2つめは、暑さ対策をしておくことです。せっかく取り付けしたのに、夏は暑くて庭に出られない、家の中まで暑く感じられるようになったという悩みは少なくありません。この暑さもウッドデッキの弱点です。芝生に比べて、表面温度が上がりやすく、夏の直射日光下では表面温度が60度近くになることもあります。これでは庭に巨大な床暖房があるようなものですから、ウッドデッキの上はもちろん、輻射熱の影響で家の中まで暑さを感じます。
夏の炎天下、ウッドデッキの表面温度を測ってみたところ60度を超えていた(ウッドデッキで家の中が暑い?夏に涼しい庭リフォームより)
快適にするポイントは、夏はオーニングやシェードなどで、ウッドデッキに直射日光を当てないことです。日かげにすれば表面温度の上昇が抑えられるので、夕方には気持ちよく庭で過ごすことができます。
日なたと日かげのウッドデッキの表面温度は30度近く違うこともあります。実際に夏の炎天下で表面温度を測った実験の様子と、夏が涼しい庭にする、快適ガーデンリフォーム5つのポイントは下記で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
目隠しや照明、コンセント、水道で快適度がさらにアップ
〈ウッドデッキリフォームのコツ-3〉
ウッドデッキのデメリットを克服し、リフォームを成功させるコツの3つめは、快適な時間を過ごすためのアイテムを取り付けておくことです。まずは目隠しです。ウッドデッキでくつろごうと思っても、道路や近隣からの視線が気になって落ち着かないという声があります。そんな時はさりげなくウッドフェンスを取り付けて、目隠しをしましょう。快適のコツは風と光は通しつつ、視線を遮るようなフェンスを選ぶことです。その際はもちろんお手入れが楽な材料を選ぶことが肝心です。
またエクステリア照明や、家電が使える屋外用コンセント、そしてさっと手を洗うことができる水道などがあれば、庭で過ごす時間が、さらに快適になります。照明器具はLEDを選んで。紫外線をほとんど出さないので、虫が集まりにくく、屋外の照明に最適です。
エクステリアにはLED照明を。虫が集まりにくい。目隠しフェンスがあれば落ち着いた空間になる(コイズミ照明)
ウッドデッキの取り付けリフォームは、想像以上に暮らしを便利に楽しくしてくれます。まるで部屋が増えたような喜びが味わえるのも醍醐味です。ウッドデッキで庭を上手に活用してみて下さい。
ベランダにウッドデッキを設置するならDIYでも可能です。下記にマンションのベランダにDIYリフォームでウッドデッキを敷いた様子を、ビフォーアフターでご紹介しています。なんと1時間で完成しました。あわせてご覧下さい。
使い勝手のいいオーニングの選び方、取り付けリフォームのポイントは下記でご紹介しています。
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