【失敗1】カウンターやコンロ、シンクの高さが合わない

今から十数年前のキッチンは、「高さ80cm」が多かったのですが、現在は「高さ85cm」が主流です。この差を知らずに、「普通の高さで大丈夫」と確認せず選んでしまった場合、高さが合わず使いにくい…とう失敗が起こります。

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切る、洗う、炒める……調理のしやすさには「キッチンの高さ」も重要です



このような失敗を防ぐためには、ショールームに行き、高さを体感したうえで選びましょう。もし近くにショールームがない場合は、今使っているキッチンの高さを正確に測り、そこから高くするか、低くするかを決めましょう。

さらに、ショールームでは、カウンターだけでなくコンロやシンクの前にも立ってみましょう。「コンロで鍋を使うと腕が疲れる」「シンクで洗い物をすると腰が痛くなりそう」といったことが起こらないか、併せてチェックしておきたいですね。

ちなみに、カウンターとシンクの底との差は約20cmあり、カウンターとコンロとの差はガスコンロの場合は2~3cm程度、IHヒーターの場合は、ほぼ同じです。
どこの使いやすさを優先すべきか迷うかもしれませんが、使う時間が一番長いところを基準にカウンターの高さを選ぶのがベストです。

キッチンの高さは、調理のしやすさを左右します。身長の低い人でも「カウンターは高い方が作業しやすく、身体もラク」という場合もあるので、安易に選ばず、できる限りショールームで高さを確認してから選んでください。


 

【失敗2】調理スペースが狭くなった

キッチンの幅サイズは変えないのに、これまでより大きいサイズのシンクとコンロを選ぶと、必然的に調理スペースは狭くなります。その結果「水切りカゴを置いたら、まな板が置けない…」ということにもなりかねません。

そうならないためには、まず今のキッチンの調理スペースを測り、新しいプランと差があるかチェックしてみましょう。たとえスペースが狭くなっても、食器洗い乾燥機を入れるから水切りカゴは置かない、調味料は引出しにしまうなど、現在調理スペースに置いている物が無くなる予定があれば、使い勝手は問題ないかもしれません。

「でも、やっぱり狭いかもしれない」と感じたら、シンクかコンロのどちらかは、大きなサイズを避けたほうが無難です。もしくは、カウンター付きの対面キッチンを選んだり、キッチン背面にカウンターを設けるなど、調理時に補助的に使えるスペースを確保しておくとよいでしょう。

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対面部分にカウンターを設ければ、調理前の食材を置いたり、盛り付けのお皿を並べたりできて便利です

【失敗3】キッチンから他の空間へ行きにくい


リフォームでキッチンの位置を変えたら、キッチンからダイニングやリビング、玄関までが遠くなったり、行きにくくなってしまうことがあります。

よくあるケースは、壁付キッチンから対面キッチンに変更した場合です。今まではキッチンからダイニングまで真っ直ぐ行けたのに、リフォーム後はキッチンカウンターをぐるりと回ることになったため、動線が長く不便に感じてしまうのです。

キッチンから玄関やドアホンとの距離も重要です。買い物した荷物を、今までより長い距離を運ぶことになるのもイヤですよね。また、宅配便などが来た時には、ドアホンと玄関の両方に行くため、どちらも遠いと本当に面倒です。今までより遠くなるのが避けられない場合でも、我慢できる範囲かどうか確認しておきたいところです。

新築戸建とは異なり、リフォームは実際の住まいの中で部屋同士の距離や動線をイメージできるというメリットがあります。配膳、帰宅時、荷物の受け取りなど、さまざまな“移動シーン”をイメージし、それらをチェックしてからキッチンの位置を確定してください。

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間取図を見ながら、キッチン、ダイニング、玄関、ドアホンまでの動線や距離感をイメージしておきましょう


【失敗4】ダイニングが狭くなった

この失敗も、壁付キッチンから対面キッチンに変更した場合に多いようです。
対面キッチンにすると、背面収納の奥行分(45~60cm)や、作業スペースとしての幅(80~100cm)など、キッチン部分での広さが必要になる分、ダイニングが狭くなってしまうのです。

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調理中でもコミュニケーションが取りやすい対面キッチンは、リフォームでも人気のプラン。でも、ある程度の広さがないと“ダイニングが狭すぎる”という事態に


壁付けキッチンの魅力は、キッチンからダイニングテーブルへの距離が近い・作業スペースとダイニングスペースを兼ねられるなど、動線や空間効率がよい点です。したがって、広さが限られているダイニング・キッチンの場合、無理に対面キッチンに変更しない方が、広々と使えてよいのかもしれません。

それでも対面キッチンに変更したい場合は、キッチン、背面収納、ダイニングテーブル、食器棚などのサイズを正確に把握し、広さを想定したうえでプランづくりを進めましょう。

また、意外に多いのが、来客時を考えて家族の人数以上に座れる大きなテーブルを使っているご家庭です。来客の頻度にもよりますが、空間の広さに限りがある場合は、家族の人数に見合ったテーブルに買い替えて広さを生み出すことも検討してみましょう。

 

【失敗5】収納が使いにくく感じる

最近のキッチンは、収納プランにさまざまな工夫があります。「出し入れが便利そう」「キレイに片付けられそう」と期待して取り入れたものの、思い通りに使いこなせない…と感じる方もいるようです。

このような失敗は、自分好みの収納スタイルと収納プランが合っていない時に起こります。
例えば、キッチンツールは収納する場所を大まかに決め、あとはざっくりとしまいたいという人が、ひとつずつ固定して収納するタイプのプランを選んでしまうと、出し入れの度にストレスが溜まるはずです。
一方、しまう物の位置が細かく決まっていないと、使っているうちにどこに何をしまえばよいのか分からなくなり、引出しも棚の中もゴチャゴチャに…という人もいます。

自分好みの収納スタイルは、自分が一番よく分かっているものです。また、雑誌で見た収納プランや、新商品の収納ツールが、自分の収納スタイルに合っているとは限りません。最新情報はチェックしつつ、好みの収納スタイルを踏まえたうえで収納プランを選びましょう。

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調理中に使いたいモノがパッと見つけられ、スッと取りだせる収納なら、どんな収納スタイルの人でも使いやすいと感じるでしょう


「気に入っているところ」は必ず伝えよう!

使い勝手が向上し、満足度も高いリフォームにするには、今のキッチンで「気に入っているところ」を、新しいキッチンでも取り入れてもらうことが重要です。

今のキッチンで不満に感じているところは常に意識しているため、リフォームの際に設計士やリフォーム会社に的確に伝えやすいものです。反対に、気に入っているところは、不満やストレスを感じていないために記憶に残らず、伝え忘れがちなのです。

また、リフォーム後に、これまで意識せずに便利に使っていたところが無くなると、使いにくさを感じてしまうケースは案外多いと思います。例えば、調味料はシンク前の出窓に置いて使っていたとします。リフォームで対面のオープンキッチンにすると、出窓の調味料置き場が無くなってしまい、慣れるまではかなり不便に感じるはずです。

不満点はもちろん、気に入っているところも伝えたうえで、自分の収納スタイルや調理スタイル、キッチンの広さもふまえてプランをつくることで“残念リフォーム”は防げるはずです。設計士やリフォーム会社のプロのアドバイスも参考にしながら、「使いやすくなった!」と感じられるキッチンをつくってくださいね。

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手伝ってもらいやすい、調理中でも会話ができるなど、今のキッチンで気に入っているところを伝えるのが、満足できるリフォームのコツです


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