原因2:「費用対効果」の落とし穴
「費用対効果」は、恋愛には無用!
その思考を恋愛にも持ちだしてしまうと、うまくいかないでしょう。
なぜなら、恋愛で重要なのは、むしろ逆のことだからです。
「費用対効果=自分のメリット、デメリットを測るような思考」は、「本当の愛=無償」とは、ほど遠い思考です。
さらに、人との関係はそう簡単に築けるものではありません。「迅速に結果が出るものではない」のです。
大人になればなるほど、人前では素をさらけ出さずに演じてしまう分、お互いを理解し、絆を深めるためには時間が必要なこともあります。
出会って3回目のデートでHをするような関係よりも、1年間、友達として続いた関係から付き合った方が、付き合った後の関係は長続きする可能性は高いこともあるのです。
「Hをしてから、お互いを理解し合えればいい」なんて思いがちですが、男性は初Hをする地点が恋愛感情のピークになることは多いもの。そこから「相手を深く知ろう」という情熱は下がってきます。
ましてや、関係が築けてないうちに、相手に気に入らない欠点が見つかったら、「許すこと」よりも「関係を解消すること」を選ぶ人は少なくありません。なぜなら、今後、もっといい人と出会い、恋愛をした方が<効率的>だと思ってしまうからです。
つまり、「費用対効果」や「迅速な結果」を恋愛に求めれば求めるほど、上っ面の恋愛はできても、本当の意味での恋愛はできにくくなるものなのです。
■結婚にも「費用対効果」を持ちだしていない?
それは結婚でも、同じことが言えます。
結婚にメリットを考えている時点で、その結婚はうまくいかないことも多いもの。
頭で思い浮かぶ程度のメリットなんて、月日と共に擦り切れていくものが多いからです。
例えば、メリット・デメリットで結婚相手を選ぶようなタイプの人は、女性は「社会的地位のあるイケメン男性」、男性は「容姿端麗でHの相性も抜群の女性」を選びがちです。
でも、ルックスは歳と共に変わってきますし、社会的地位も定年退職をすれば、失うもの。Hだって、ずっと同じ人とし続けるとだんだん飽きてくる人も少なくありません。
結局、月日が経っても擦り切れないものを挙げるとしたら、お互いの“人間力”と、相手への“本当の愛情”くらいなのです。
ただし、それだって、“本当の愛”の話であり、普段、巷に溢れている“自己愛の延長のような愛情”とは違います。
つまり、夫婦において、「ただ、ただ、この人と共に生きていきたい」という思い(愛情)がなければ、だんだんその人と一緒にいる理由がなくなっていくのが現実なのです。
だから、「この人と結婚したら、メリットがあるか」と考える程度の愛情しかないのであれば、月日と共にそのメリットは薄まり、むしろ一緒にいるのが億劫になってくる可能性は高いでしょう。
ここまで説明したように、「費用対効果」や「迅速な結果」を求めることは、恋愛においては、むしろマイナスの考え方です。
愛から一番ほど遠い、ものの考え方だからです。
本当に幸せな恋愛、結婚をしたければ、プライベートではその思考を手放した方がいいでしょうね。
次は、「目標を持って、邁進する人」が陥りやすいことです。次のページで紹介します。