「さっぱりわからない」
『ガリレオ』湯川学(福山雅治)
主人公の教授、湯川学が事件を解明しようとするとき、あり得ない事象に対して発する言葉「さっぱりわからない」。しかし、そう話す湯川教授の表情はなんだかうれしそうに見えます。それは「さっぱりわからない」が、やがて「実におもしろい」を生み出すことを知っているから。好奇心は人間を成長させます。わからないことを知ったかぶりせず、湯川学のように「さっぱりわからない」と心のなかでニヤニヤしてください。よし来た!くらいに思うと、物事はスムーズに動き始めるかもしれません。
「ぶつかっちゃダメです。かわすんです」
『働きマン』野川由実(釈由美子)
まっしぐらに働く主人公の編集者、松方弘子(菅野美穂)に対し、弘子とは違うタイプの編集者である由実がかける言葉。女性が働くうえでぶつかる男性との軋轢を背景に語られていますが、上司やライバル、男同士や女同士との関係でもこの言葉は生きています。仕事でぶつかり合うことはいいことですが、嫌味や妬みを含んだネガティブな言葉に出合ってしまうことも少なくありません。そんなときに思い出したい言葉です。「働くことは生きること」
『ハケンの品格』大前春子(篠原涼子)
働き始めると、仕事はもちろん、人生そのものを漠然と考えることがあります。主人公の“スーパー派遣社員”大前春子が契約終了に伴い、同じく契約を終了した派遣社員の森美雪(加藤あい)に伝えた言葉はシンプルですが、とても深い意味を持っています。この言葉を理解するには、まず「生きるとはどういうことか」を考える必要があるでしょう。どう生きたいかに向き合う必要があります。“生きている”と実感すること、人として成長していくこと、誰かとかかわりながら生きること……そんな“生きる”の素晴らしさは、働くことにあるのです。
「心折れっぱなしでいいの?」
『ショムニ』坪井千夏(江角マキコ)
満員の通勤電車。終わることのないTO DO リスト。なかなか来ない休日。社会人になると、あれこれ考えても何も見えてこなくて、がんじがらめに感じられることもあるでしょう。だからと言って、毎日を飲んで愚痴っても、それで何かが解決するわけではありません。そんなときは『ショムニ』の千夏を思い出してみましょう。脚立片手にスタスタと近づいてきて、こう言い放ちます。「心折れっぱなしでいいの?」。すると心のなかで、こう返すはず「いえ、よくないです」。さて、どうしましょう。『ショムニ』を観て笑うのもいいかもしれません。
「生きてたら、いろいろ迷うこともあるやろ?そういう時は下を見んと上を見る」
『夢をかなえるゾウ』ガネーシャ(古田新太)
『夢をかなえるゾウ』の「女の幸せ篇」で、主人公のOL星野あすか(水川あさみ)に神さまガネーシャが出した課題「空を見る」。その課題を実践するあすかにガネーシャは「生きてたら、いろいろ迷うこともあるやろ?そういう時は下を見んと上を見る」と言いました。社会人になると、学生時代より空を見る機会が少なくなってしまいます。空を見るということは顔をあげるということ。向こうの景色までしっかり見るということ。視野が広くなり、いろんなものが見えるということです。
社会に出ると見たくないものがたくさんあります。デスクに向かっていると姿勢も悪くなってきます。意図的に空を見上げましょう。滞っていたものが動き始めます。
毎日のペースをつかむだけでも大変な新生活。ぜひ、不安な背中を「大丈夫!」と押してくれるドラマの言葉に出合ってください。