写真撮影/風景・夜景を撮る

【風景撮影ナビ10】 桜をきれいに撮るときのヒント

桜が開花すると写真を撮る機会もグンと増えてきます。せっかく桜を撮るのであれば、少しステップアップさせた写真を目指してみましょう。ポイントを理解してイメージをつくりかえたりするだけでも、驚くほど印象を変えた写真を撮ることができるようになります。風景撮影ナビの10回目は桜の写真についてご案内します!

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

桜が咲くと日本中が沸き立ちます。春到来の喜びを感じるとともに、桜の花にしばし見とれるこの季節は、じっくり撮影をするチャンス。今回は少しグレードアップさせた桜の撮影をするヒントをまとめてみました。毎年同じような桜の写真から、今年こそはステップアップしてみましょう。

桜への光の入り方を見極めて撮ってみる

桜の撮影

太陽光が順光で当たっている状態で撮影した桜のクローズアップ。順光のライティングでの撮影は基本のパターン。


桜の花の印象強さは、光の当たり方によって大きく変化します。これまで太陽光の入り方を意識せずに桜の写真を撮っていたのであれば、「光」の入り方に目を向けてみましょう。

太陽光が花びらに当たっている側から見る光線を順光と呼びます。通常の写真撮影は順光で撮るのがセオリーで、桜の写真も順光で撮るのが基本形です。特に桜は曇り空と晴天時では写り具合は明らかに違い、晴天時で撮影したほうが花びらの色どりも際立ちます。ただ、すべて順光のライティングだけで撮ると、写真が単調に見えてしまいます。

そこでステップアップさせるために、逆光を取り入れてみましょう

桜の撮影

逆光を取り入れて桜の花を撮影。逆光で花びらを透かすことで明るさと花びらの色のインパクトを強調できる。


逆光は、撮影するときにはできれば避けたい状況と一般的には思われているようですが、使い方によっては写真が飛躍できる可能性を持つ光線に変わります。

逆光を使う場合に気をつけたいのは、直接レンズに光が入るような角度からはアプローチしないことです。光を直接とらえると、フレアと呼ばれる光が滲んだような色が写ることがあり、直射日光を入れるような使い方はしません。

桜の花は光に透かすと花びらの色やディテールがよりきれいに見えます。このように見えるライティングになっている花を探してレンズを向けてみます。微妙に角度を変えただけでも見え方が変化しますから、じっくりとアプローチする角度を吟味して撮ってみましょう。

次のページではさらに桜の撮影をステップアップのポイントを紹介します!

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