初代首相リークワンユーのスピーチも行われた歴史的建造物でシンガポール料理に舌鼓
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高価な本物のプラナカンタイルを惜しみなく使った内装も見事
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テラス席からは真正面にマリーナベイサンズを望む
提供される料理は、シンガポールの料理研究家の先駆け、Violet Oon(ヴァイオレット・オン)さんの手によるもの。窓側の席やテラスからは、マリーナベイサンズを望むこともできる、開放感あふれる作りになっています。
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バーテンダーのVincentさん
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フレッシュなシンガポールスリング。グラスのふちの飾りは、プラナカン伝統のビーズをイメージしたもの
多様なプラナカン文化を感じる料理の数々
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客家系の伝統料理
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「インテリアからもシンガポールを感じられるお店を目指している」と語るイミン氏
そんな客家系の料理、Hakka Abacus Beads(16シンガポールドル)は、タロイモで作った団子に干した甲イカ、干しエビ、シイタケや湯葉などを混ぜたもの。甲イカのカリカリ感と、タロイモのもっちりとした食感の対比が楽しいです。凝縮した海の香りが豊かな一皿でした。
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別名「プラナカンのソーセージ」と呼んでいるとか
通常はエビだけで作る料理だそうですが、カニを入れることで甘さが引き立つのだとか。表面の湯葉の薄くパリパリの部分や、クワイのしゃくしゃくとした食感も楽しい一皿でした。
National Kitchenならではのシンガポール料理
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添えられたライスケーキも自家製
プラナカン料理ではなく、シンガポール料理としては、マレー料理のSatay(サテ、12シンガポールドル)。
ターメリックなど独自のスパイスに付け込んだ鶏肉をグリルして、スパイスの効いたピーナッツソース、パイナップルピュレと共にいただきます。
伝統的な手法通り、炭火で焼き上げた香ばしい鶏肉は、濃厚でフルーティーな甘辛いソースとよく合い、おつまみとしてもぴったりです。
シンガポール料理の一つ、Fish Head Curry(フィッシュヘッドカレー、42シンガポールドル)は、鯛の頭を丸ごと使った豪快な料理。ピリッと辛く、クミンやフェンネル、ターメリックなどのスパイスが香ります。トマトやナス、オクラなど、南国らしい野菜と一緒に煮込んだ味は、見た目に反してとても食べやすいです。
絶対に外せない! シンガポールならではのおすすめ料理の数々
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独自のスパイスミックス「ルンパ」が決め手のドライラクサ
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中央の黒い実がブアクルア
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豊かなバターの香り、辛くないのでお子様にもおすすめ
そして、個人的なおすすめはButter Prawn(バタープラウン、32シンガポールドル)バターで揚げた卵でできたふわふわしたフロスに包まれた大きなエビは、皮はカリッと、そして噛むとジューシーさが口の中に広がります。添えられたカレーリーフがシンガポールらしいアクセントになっていて、手が止まらないおいしさです。
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もっちりとした食感がたまらない
元音楽評論家ならではの、最高の音楽とのコラボレーションイベント
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Violetさん(左)とLynetteさん
料理研究家になる前は、歌手として舞台に立ち、その後は音楽評論家としても活躍したVioletさん。シンガポールで行われている美食の祭典、World Gourmet Summitの一環として、4月2日には、シンガポールが誇るヴァイオリニストで、日本の天皇皇后両陛下の前でも演奏をしたことがあるというLynette Seahさんとのコラボレーションディナーも行われます。詳しくはお店までお問い合わせください。
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■ National Kitchen (ナショナルキッチン)
営業時間:ランチ 12:00~15:00、ディナー 18:00~23:00、無休
住所:1 St. Andrew’s Road, #02–01, National Gallery Singapore (City Hall Wing) Singapore 178957
電話:+65 9834 9935
アクセス:MRTシティーホール駅徒歩6分