屋上テラスのあるメゾネットタイプ
1. 玄関脇に細長い靴箱が造り付けになっている。 |
2. 南側に窓のあるLDK。キッチンの奥に水回りが控えている。 |
3. 2階と3階をつなぐ階段室。 |
4. 3階の寝室。東南の窓から光と風が入り込む。 |
5. 東南の角の眺めを楽しむ屋上。 |
I号室は建物の南側に位置する、2階と3階に部屋をもつメゾネットタイプです。2階はLDKで、中央にキッチン、その奥に水回りが続いています。寝室になる部屋は3階にあり、階段室に面した軽量鉄骨のバーが間仕切りの代わりをしています。2階、3階共に東南に窓があり、明るく開放的な部屋になっています。東南に開けた広めの屋上からは、世田谷の眺望を楽しむことも出来ます。
鉄骨造の賃貸アパートは、ともすると工事の効率を優先するあまり、「羊羹切り」と揶揄される画一的で没個性な設計になりがちですが、その風潮に一石を投じる「10世帯すべてが同じ間取りのない多様な住戸」を実現させた設計者の伊藤博之さんの挑戦は、「建築家の意地」を見せた快心の設計と言えるでしょう。
◆建築データと建築家プロフィール