ほとんどゼロ金利時代に百貨店積立を勧める人がいるが本当にお得か
日本銀行のマイナス金利政策が、私たち個人の預貯金にまでマイナスになって波及するわけではないことを前回説明し、それなら個人向け国債の変動10年ものがオススメである、と紹介しました。→ 誰でも簡単に買えるマイナス金利にならない金融商品
ネットではさらに「デパートや百貨店の積立のほうが高利回りである」とか「旅行代理店の積立もいい」などという情報があふれています。
毎月1万円の積立で1年後13万円を受け取ることができる、なんて聞くと驚きの高利回りに思えます。確かに利回りは高いこれらのしくみについて、本当にお得かどうかマネーハックの視点から切り込んでみます。
高い利回りにはやはり、意外な落とし穴もあるものです。
確かに高利回り~百貨店積立の基本的しくみ
一般的なデパート・百貨店の積立は「○○友の会」のような会に入り、一定額を積み立てるしくみです。よくあるパターンは、12カ月積み立てると1カ月相当分の金額が加算されて商品券等で戻ってくる、というもの。半年積立コースを用意していることもあります。この場合、加算される金額は1年コースの半分よりも少なくなるのが一般的です。
仮に1万円積み立てて1年後13万円になるとすれば、元本は8.3%増えたことになります。毎月の積み立てについて年率換算するとこれは14.7%に相当します。年0.00X%といった超低金利時代に、比較にならないほどの高利回りです。
満期を迎えた積立については商品券(ないしカード)で受け取り利用します。利用期限は基本的にありません。また、会員特典として積立をしている場合、優待等を受けられることもあります。
代表的なところでは、以下のデパートの例があります。店舗数が少ない百貨店もそれぞれ友の会をやっていることが多いので、詳しくはホームページを確認してください。
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