最低保証利回りのある個人向け国債がいいかも
マイナス金利の環境下において、個人にとって有力な選択肢の筆頭に上がってくるのは、「個人向け国債」です。というのも、「最低利回り0.05%」という下限が設定されているからです。すでに定期預金が0.025%といった利回りに下がっている中、確実にそれを上回る状態になりました。
個人向け国債については「固定3」「固定5」という当初設定された金利が満期まで(それぞれ3年、5年)固定されるタイプと、10年満期でその時点の金利情勢で新しい利回り設定される「変動10」という3タイプがあります。
まず、個人向け国債のうち固定金利になる「固定3」や「固定5」については、0.05%の利息がつくため3年定期、5年定期と比べて有利といえます。しかし、数年後に金利が戻ってきたときも0.05%のままで追い抜かれることになります。
むしろオススメなのは「変動10」のほうです。
個人向け国債「変動10」利用のポイントと注意点
その点では「変動10」のほうが満期は遠いのですが条件は有利です。というのも半年ごとにその時点での10年もの国債の金利をみてその66%相当の利回りに更新されるからです(もちろん、下限は0.05%が保証)。将来金利が戻れば高い金利の商品に早変わりするわけです。これも私たちにとってはいい条件です。また、購入時費用が無料、保有期間中の運用コストも無料、満期まで保有すれば解約コストも不要とコストの心配もほとんどありません(例えば国債で運用する投資信託だと購入時に1%とられ、保有期間中は運用の手数料として年0.3%ほど引かれ続けたりします)。
ただし、中途解約については「発行1年後以降」で「過去2回分の利息の約8割が没収される」ことになりますので、それだけ注意してください。
また、日本国債について不信感を持つ人も多いと思いますが、銀行は国債をたくさん保有していますから、銀行預金もその一部は国債です。銀行の預貯金と個人向け国債の信用リスクについて個人レベルで気にすることはほとんどないと思います。
個人向け国債は銀行、郵便局(ゆうちょ銀行)、証券会社などどこでも同じ条件で買えます。ネットバンクやネット証券でも買えるところが多いです。なじみの金融機関で購入するといいでしょう。(初めての購入にあたっては、基本的に窓口で説明を受けることになります。よく分からないことはなんでも質問をして納得をしてから買うようにしてください)