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冬ドラマ概況:問題を活かす活かせない関係ない?

この1月の大きな話題はSMAP解散問題。これを活かしたのはどのドラマで、活かせなかったのは何なのか。そしてそれとは関係なくヒットしたのは?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

1月スタートのドラマはすべて2話以上放送されました。冬ドラマの現状をまとめてみましょう。

グラフはいつもと同じく縦軸が記事を書いている時点で最新の1月20日~26日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか、またはつまらなかったかを示すはずです。
視聴率グラフ

          視聴率グラフ


問題に関係なく

トップにたったのは『怪盗山猫』。亀梨和也は同じ土曜21時枠のドラマでも『たったひとつの恋』『東京バンドワゴン』の二枚目・好青年役はイマイチで『野ブタ。をプロデュース』『妖怪人間ベム』などクセのある役をさせるとはまる傾向があります。広瀬すずが一年前に『学校のカイダン』で主演したころからかなり変わったのも見もの。映画『海街diary』を経験したことが大きかったのでしょうか。

一方、この時期大きな話題になったのはSMAP解散問題。その追い風を受けたのは草なぎ剛主演の『スペシャリスト』。問題表面化直後のスタートを活かして初回17%台の好スタート。ただし特需は最初だけで、次週は12%台。ただこれを書いている第3話の速報では『怪盗山猫』を上回り巻き返しているようです。

この二作品のトップ争いが展開されそうです。


活かせない

注目を活かせなかったのは香取慎吾主演の『家族ノカタチ』。『西遊記』の孫悟空や慎吾ママなどキャラものは得意としていますが、普通の役をさせると冴えません。

もう一つSMAP問題を活かせなかったのは、初回が『SMAP×SMAP』生中継前だった『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』。直前のミニ番組『食いしん坊!万才』も高視聴率だったというのに『いつ恋』はサッパリ。
社会の底辺に生きる若者たちを描く内容はたいへんいいと思います。しかし月9で期待される恋愛ドラマとしての方向じゃないんでしょう。どちらかというと秋に放送される文化庁芸術祭参加作品の趣き。

昨年の文化庁芸術祭、テレビドラマ部門の大賞を受賞したNHK土曜ドラマ『64』も低視聴率でした。現在放送中の『逃げる女』も同じく内容はいいのに低視聴率。昨年4月に土曜ドラマはそれまでの21時スタートから22時スタートに変更し、視聴率は下がりました。土曜の21時22時台は2時間枠が並び、また日本テレビの土曜ドラマは若者向けなので、22時台にチャンネルを変えようという人がほとんどいないのでしょう。次の4月からは再び21時スタートに戻るようです。

次は「意外に健闘

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