2月に上がりやすい業種は?
2月相場は、3月決算企業が決算を控えているため利益確定売りが出やすく、例年株価が下落する傾向があると言われています。ただし、実際の過去の株価データを用いて確認してみると、一般的に知られている傾向が当てはまらないこともしばしばあります。今回は、2月の株式相場においてどのような業種が上がりやすいのかについて、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:1990/03/01~2015/12/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・1月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・22営業日経過後の翌営業日寄り付きで売り
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1月末に、ある業種の銘柄をすべて購入し、22日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、2月は株価が上がりやすく、逆に勝率が50%未満で損益がマイナスならば、株価が下がりやすい月となります。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
2月相場で好調な業種ランキング、ベスト3
■1位:鉱業(1銘柄)勝率: 66.67 %
勝ち数: 6 回
負け数: 3 回
引き分け数: 0 回
平均損益(円): 5,406 円 平均損益(率): 2.70 %
平均利益(円): 12,634 円 平均利益(率): 6.32 %
平均損失(円): -9,052 円 平均損失(率): -4.53 %
合計損益(円): 48,651 円 合計損益(率): 24.33 %
合計利益(円): 75,806 円 合計利益(率): 37.90 %
合計損失(円): -27,155 円 合計損失(率): -13.58 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 2.792
平均保持日数: 23.67 日
■2位:保険(6銘柄)
勝率: 61.22 %
勝ち数: 30 回
負け数: 19 回
引き分け数: 0 回
平均損益(円): -5,012 円 平均損益(率): 2.51 %
平均利益(円): 17,288 円 平均利益(率): 8.64 %
平均損失(円): -14,371 円 平均損失(率): -7.19 %
合計損益(円): 245,589 円 合計損益(率): 122.80 %
合計利益(円): 518,630 円 合計利益(率): 259.32 %
合計損失(円): -273,041 円 合計損失(率): -136.53 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 1.899
平均保持日数: 23.73 日
■3位:ゴム(2銘柄)
勝率: 59.18 %
勝ち数: 29 回
負け数: 20 回
引き分け数: 1 回
平均損益(円): 5,812 円 平均損益(率): 2.91 %
平均利益(円): 15,648 円 平均利益(率): 7.82 %
平均損失(円): -8,161 円 平均損失(率): -4.08 %
合計損益(円): 290,586 円 合計損益(率): 145.29 %
合計利益(円): 453,802 円 合計利益(率): 226.91 %
合計損失(円): -163,216 円 合計損失(率): -81.61 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 2.780
平均保持日数: 23.64 日
以上が、2月相場で好調だった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%以上で1トレード当たりの平均損益もプラスになっています。従ってこの3業種は2月に上がりやすい傾向があると言えるでしょう。
今回の検証でご紹介した3業種は、2月相場に上がりやすい傾向にありました。では、これらの業種の中でも上昇傾向が強かった銘柄はどれでしょうか?最後に、2月相場で特に好調だった銘柄をご紹介します。
2月好成績ランキング
上の表は、先ほどの検証において特に勝率の高い銘柄のランキングです。2月相場は「損保ジャパン日本興亜ホールディングス<8630>」「MS&ADインシュアランス<8725>」「横浜ゴム<5101>」などが好調です。2月は3月決算前で利益確定売りが出やすく全般的に下落が予想される月ですが、一方で上昇が期待できる、上記3業種(鉱業、保険、ゴム)の銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)