貯めてはそれを切り崩し、一向に貯蓄が増えません

貯金ができない40代男性の悩み

貯金ができない40代の悩み

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、貯めてもすぐに引き出してしまい、貯蓄が増えないことに悩む会社員男性。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんが担当します。
※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)

■相談者
ぼうずさん
男性/会社員/44歳
千葉県/持ち家一戸建て

■家族構成
妻(パート/32歳)、長男(5歳)、長女(1歳)

■相談内容
ボーナスがなく共働きですが、貯蓄が20万円しかありません。計画性がないので5万円を先取り貯金していますが、保険料の年払いや旅行費用など、臨時出費が続くとその貯蓄を切り崩す生活です。子供も小さいので教育資金や老後資金が不安でたまりません。頑張れば、まだ間に合いでしょうか? お金のため方と今後の生活のアドバイスをお願いします。

■家計収支データ
「ぼうず」さんの家計収支データ

「ぼうず」さんの家計収支データ



■家計収支データ補足
(1)収入について
夫は昇給は難しいが、妻は子どもに手がかからなくなれば20万円くらいまでいけるかもしれないとのこと。ちなみに夫の定年は65歳。

(2)自動車ローンについて
・1台目/2017年12月完済、金利2.9%
・2台目/2018年7月完済、金利不明(60回払い)

(3)クルマの維持費(2台分)
・ガソリン代
4000円(1台分のみ、仕事用は会社から経費として出る)
・自動車保険(任意)
1台目/年間8万円(車両保険付き)、2台目/5万円(車両保険なし)
・税金
1台目/3万4500円、2台目/8000円
・車検費用
1台目/すでに2回分の車検費用払い済み、2台目/2年に1回で5万円ほど

(4)娯楽費「3万円」の内訳を教えてください。
月2回のドライブ(遠方/高速代3000~5000円、お土産1万円、朝と昼のご飯代)で月3万円はいく。他に年に2回の旅行にいき、予算は貯蓄から引き出している。本人コメント「よくレジャー費月1万円といった家計がありますが、本当にそれで収まるのでしょうか……」

(4)住宅ローンの内容
・変動、金利1.075%
・返済開始2011年2月、24年ローン
・ローン残高 1670万円 
・過去の繰り上げ返済なし

(5)保険料7万2500円の内訳
・夫/終身保険(65歳払込終了、死亡保障500万円)=保険料1万1667円
・夫/医療保険(終身保障終身払い、入院5000円、70歳で払い込んだ保険料が戻ってくる)=保険料4650円
・夫/医療保険(終身保障65歳払込終了、入院5000円、先進医療特約)=保険料4846円
・夫/収入保障保険(保険期間65歳、年金月額)=保険料5250円
・妻/個人年金保険(60歳から10年確定、年金額53万6000円)=保険料1万円
・妻/低解約型終身保険(支払い期間15年、死亡保障500万円、16年目時点の解約返戻金250万円)=保険料1万1667円
・妻/低解約型終身保険(支払い期間15年、死亡保障500万円、16年目時点の解約返戻金290万円)=保険料1万4791円
・妻/医療保険(終身保障終身払い、入院5000円、70歳で払い込んだ保険料が戻ってくる)=保険料3410円
・妻/医療保険(終身保障60歳払込終了、入院5000円、女性疾病入院5000円、がん入院5000円、先進医療特約)=保険料6000円
※妻加入の2本の低解約型終身保険は学資保険がわり。教育費に使わなければ老後資金に回す。2本合計で妻60歳の解約返戻金は640万円。

■FP深野康彦からの3つのアドバイス
アドバイス1 浪費していることを自覚しよう
アドバイス2 貯蓄ペース月10万円をまずは1年間
アドバイス3 ローン終了後も気を緩めない

アドバイス1 浪費していることを自覚しよう

ご相談の最後に「(家計の立て直しは)まだ間に合いますか?」とありますが、結論から言えば間に合います。ただし、家計管理やマネープランへの意識を大幅に変えられれば、という条件付きです。

まず、家計全体ですが、現状を考えると「浪費している」という印象です。収支では、毎月5万円貯蓄していることにはなっていますが、いろいろ引き出してしまうため、毎月の貯蓄ペースは実質「0円」。一方、収入はと言えば、ボーナスはないものの、毎月の手取額は決して少なくありません。とくに奥さんのパート収入が高いのは、大きな強みです。それでも貯蓄できないということは、支出に問題があると言わざるを得ません。一般的に考えて、まだ小さいお子さん2人のいる4人家族の生活費が月50万円を超えるのは、やはり「かかり過ぎ」です。

具体的な家計の見直しを考えてみます。クルマ関連の支出が多いですが、2台所有のうち1台は仕事で使っているのであれば、簡単には削れないでしょう。そうなると、まずは通信費3万5000円。お子さん2人がまだ小さいことを考えれば、割高です。加えて、趣味娯楽費、家族の小遣い、それに雑費。この合計が11万円。年間で132万円です。しかも、レジャー費はこれでは足りず、貯蓄分を取り崩す要因のひとつになっているとのこと。このあたりを手も付けるないといけないでしょう。金額としては、通信費と合わせて、最低3万円程度は削りたいところです。

家族で旅行やドライブを楽しむ。もちろん、大切なことです。今しかできないことかもしれません。しかし、貯蓄額が20万円という家計を考えれば、レジャー費を削って(あるいは工夫して)貯蓄を増やしていく。それが削れないなら、代わりに何か削る。そのくらいシビアな見直しが必要と考えてください。

アドバイス2 貯蓄ペース月10万円をまずは1年間

家計支出を減らせる箇所がもうひとつあります。保険です。
奥さん名義で加入されている、低解約型終身保険が学資保険がわりということですから、ここは手をつけられません。
対して、現状、貯蓄(=現金)がほとんどない中、保険料の割高な終身保険にご主人が加入する必要性は低い。払い済み保険にしてください。それと、夫婦それぞれ医療保険に2本ずつ加入していますが、ともに1本に絞る。これで月2万~2万3000円保険料が削減できます。

先に触れた,家計支出の削減3万円を加えれば、毎月5万円貯蓄が加算されますから、従来の5万円と合計して月10万円。これが現時点での貯蓄目標です。
まず、これで1年間続けてみます。ポイントは途中、お金を引き出さないこと。「臨時出費が続くと……」とありますが、本当にそれが頻繁にあるのなら、その分は貯蓄とは別に毎月1万~2万円、予備費として確保するくらいのことはすべきでしょう。

アドバイス3 ローン終了後も気を緩めない

大事なのは、貯蓄の習慣をつけることです。
しかもそれは早ければ早いほどいい。もっと言えば、この1、2年が勝負です。今日から実践して、毎月10万円貯蓄していく習慣を身につけましょう。
ただし、これは一人ではできません。できれば奥さんにお目付役になってもらい、ご主人が使い過ぎと感じたら注意をする。そういう役割分担があるといいと思います。

今後貯蓄を増やしていくもうひとつのポイントは、2本の自動車ローンです。これが終わるのが、2年後の7月。これでさら5万7000円、家計に余裕ができますが、このとき気が緩まないよう注意が必要です。できれば、全額貯蓄に回すくらいの家計管理が望ましいところです。

年間120 万~150万円、コンスタントに貯められれば、7、8年で1000万円貯まる潜在力のある家計です。意識を変えれば、決して無理な数字ではありません。頑張ってください。

教えてくれたのは……
深野 康彦さん

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業界歴26年目のベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文/清水京武




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