テレビの理想のサイズ・置く高さ
●テレビの適正サイズは「テレビの縦寸法=画面の中心までの距離÷3」画面に近づいて見える「つぶつぶ」感がなくなると綺麗に見えるという基準から、テレビコーナーに相応しいテレビの大きさのを求める目安の計算式があります。
ハイビジョンテレビならば画面のタテ寸法×3離れて見られるように家具を配置。最新の4Kテレビであれば、その半分。画面のタテ寸法×1.5離れて見られるように家具を配置します。
●テレビを置く高さは「視線と同じ高さに、画面中央を合わせる」
目線より高い位置にあると肩が凝ったり、天井照明の映り込みが見えたりします。視線と同じ高さに画面中央がくるように配置するのが理想です。成人の視線の高さの平均値は、おおよそ床座の場合700mm 、ソファーに座って見る場合900mm 、椅子に座って見る場合1000mm程度です。
高さ330mmと低めなので、床座で見るご家庭や大画面を楽しみたいご家庭におすすめの「Luu board(ルーボード)」/写真提供:greeniche.inc(グリニッチ)
*さらにテレビを買いかえる場合:
上記の式はあくまで最大サイズの目安。インテリアに合う大きさを選ぶ為にも、黒い厚紙を壁に貼って大きさを検討する事をおすすめします。
テレビの正面に家具を配置できない場合は「IPS方式の液晶を選ぶ」こと。IPS方式の液晶の最大の特徴は、「斜めからみても、画面が白く変色しない」ことです。量販店でもスペックの一つとしてうたわれています。テレビを取り囲んで視聴するファミリーリビングや、レイアウトの都合で正面から観られない家具配置の場合におすすめです。
テレビを隠す?隠さない?
テレビの消えている時の黒い大画面は、リビングのインテリアコーディネートの中では大きな課題です。海外のホテルや、国内のリゾートホテルで多く用いられるのが「家具の中にテレビを隠す」という手法があります。隠さないまでも、目立たないようにする方法もご紹介します。●隠す場合
・家具の中に収納する
海外のホテルや、国内のリゾートホテルで多く用いられるのが「家具の中にテレビを隠す」という手法です。クラッシックスタイルやカントリースタイルのインテリアの場合には、おすすめの方法です。テレビやのコードを出す穴さえあいていれば、本棚や食器棚等の家具でもテレビの収まる寸法のものを選ぶとよいでしょう。
テレビに合わせてオーダーした特注キャビネット
観るときだけ、扉をあけてテレビをだす
●隠さない場合
・色の効果で目立たないように工夫する
テレビの黒さを用いて、背景に黒板ペイントや壁紙を持ってくる「色」でのカモフラージュ。または、沢山の額縁で囲んでしまう騙し絵のような方法もあります。
特徴のある壁紙の色を拾って、テレビ周りをカラーコーディネートしている例/ InMyOwnStyle.comより
テレビを載せるAVボードの選び方でも、いくつかのポイントを抑える事によってテレビをインテリアに馴染ませることができます。テレビを壁付けされた場合は不要に感じるAVボードですが、録画機器やゲーム機器等を置く場所は必要になってきます。では、どのような視点でAVボードを選ぶのがいいのでしょうか?
ひとつがテレビの素材感に合わせてインテリアコーディネートする。もうひとつは、特徴のある木の表情のインテリアアイテムで空間を繋ぐ方法があります。では、テレビの素材感にあわせるほうからみていきましょう。
異素材の組み合わせがアクセントを加えるAVボード
様々な素材で展開されている中でも、おすすめは「MDF(木材のチップを合成樹脂を加えて成型したもの)」と「木の引出し」のシリーズがある、TIME&STYLE(タイム アンド スタイル)のCOMPOSITION LOW(コンポジション ロー)。MDF素材を鏡面仕上げした(鏡のように光る塗装)ツルっとした質感がテレビの画面と、木部のオイルフィニッシュ特有のマットな質感がインテリアとマッチしてくれる優れものです。細めのスチールパイプ脚の映り込みの効果で空間に浮いているように見え、インテリアにアクセントを加えます。木を彫り込む事で素材の表情をだし、無機質なMDF素材にぬくもりを添えています
一部オープンスペースのあるミニマムなデザイン、低く幅広に作られたシンプルさは、和モダンな空間にも合います。テレビ横のスペースにモダンな盆栽や陶器を飾る事で個性的なコーナーを作る事ができます。
価格:¥305,000 (税抜)/ サイズ:W2000×D500×H400/材質: 本体:MDF鏡面仕上げ ホワイト 扉:タモ突板 タモ材 DW染色ウレタンクリア仕上 脚:スチール クロームメッ
キ仕上
大画面とダークミラーガラスのコラボがポイントのAVボード
多機能化するテレビをミニマムにおさめ、インテリアをランクアップさせてくれるのは、Cassina ixc.(カッシーナ・イクスシー)のBREATH theater board(ブレス シアター ボード)。全てがクローズになっており、ダークミラーガラスの質感がテレビとコーディネートしているかのようなデザインで、木部はギターに使われることも多い木目の美しいインブイア材(ブラジリアンウォールナットで、十分に家具の魅力も兼ね備えています。前面のダークミラーガラスはドロップダウン扉となっており、中の収納物を隠しつつ、扉を閉じたままでも機器類の操作が可能です。備え付けの内部の引出しにはノートPCやタブレット、スマートフォンを充電しながら収納が出来るよう加工されているという工夫も。
テレビと、スマートフォンやタブレットを繋げて「テレビの大画面で、スマホの写真の高画質のまま楽しむ」こともスムーズにできます。また、本体背面には配線ラックを設け、乱雑になりがちな配線類をまとめられるように配慮されています。
価格:¥528000(税抜)/サイズ:W2200×D420×H450/材質: 本体・引出し:インブイア材 ナチュラル塗装仕 ドロップダウンドア:アルミフレーム・ブラックアルマイト仕上 ガラスt=3.3mmダークミラーガラス 脚:スティールパイプ・マットブラック焼付塗装仕上、スティールケーブルラック、アジャスター付
次に、AVボードと主役級のインテリアアイテムを特徴のある木の表情で繋いでいく方法をみていきましょう。AVボードは視線よりも低めなので家具の上の面が目立ちます。そこで素材感に特徴のあるAVボードを選び、同じコーナーにあるソファーやダイニングテーブル等と素材を揃える事で、インテリアに統一感をもたせることができます。
表情豊かなナチュラル色の無垢材シリーズのAVボード
TAIYOU no SHITA(たいようのした)のAVボード・「YTB1-LOW」は、全てに蓋をされているので、細かなスイッチ等にいたずらされる事なく、小さなお子様のいるご家庭でも穏やかな時間の流れを感じられるインテリアを演出することができます。またナチュラルな色は埃が目立たないという特徴もあります。ルーバーの蓋は熱がこもらなくて機能的なうえ、部屋にアクセントを加える美しいディテール/Photo by :Yosuke Owashi
ゆったりと座れる同シリーズのダイニングチェアと合わせる事で、リビングのようなダイニングコーナーを作る事ができます。部屋が狭かったり、予算が限られている場合には、このセットにテレビコーナーを作ることで、将来的にソファーを買い足して行くという暮らしかたもおすすめです。
以前、「本気のダイニングテーブル選び-サイズとカタチ編」の記事内でもご紹介した事のある、“yamanami(やまなみ)”シリーズのダイニングテーブルと水平面を合わせる事で、部屋にまとまりを演出する事ができます。
「YTB1 low 」価格: ¥220,000/サイズ:W1200 D450 H400/材質:オーク ウレタンクリア仕上げ
上品な素材感をもつ稀少材・マホガニーのAVボード
ACTUS のホースシューシリーズのAVボードは、ベトナムで保存されていた「マホガニー」の無垢材を使用しており、木目の美しさ、光沢、手触りが魅力的なアイテム。マホガニーは装飾の施されたアンティーク家具によく用いられている高級材で、独特の上品さがあります。落ち着いたインテリアを演出してくれます。「ホースシュー」とは馬蹄形のことで、もとは同シリーズのアームチェアを上からみたときのアームの形状から付いた名前です。ベトナム現地の職人をデザイナー自ら指導したことで、高級材を現在のスタイルにマッチしたデザインで具現化したとのこと。
椅子のデザインは北欧の王道にも関わらず、AVボードの懐かしい感じに収まったデザインは、リビングの片隅にある和室コーナーにもしっくりと合いそうです。
価格:¥168,000 (税抜)/ サイズ:W1530×D450×H430/材質:マホガニー材 ウレタンクリア仕上
動物の角のような脚がポイントのAVボード
greeniche(グリニッチ)のLuu board(ルーボード)は、シンプルな箱に、動物の角のようなカタチの脚がついた個性的なデザインながら、ディテールの美しさや無垢の木の質感で静かな佇まいに収まっているAVボードです。お気に入りのテレビコーナーづくりに一役かう主役級アイテム。高さを330mmとグッと低めにすることで、テレビや壁面が引き立ちます。余白に、お気に入りの植物や鉢を、ところどころに効果的に黒をちりばめる事でインテリアにまとまりをつくっているテレビコーナー
テレビ周りについ置いてしまいがちなものを収納して、お気に入りのオブジェを飾るのも楽しいつくりになっています。
価格:¥139000(税抜)/ サイズ:W1960×D400×H330/ 材質:ホワイトオーク オイルフィニッシュ仕上げ
ビンテージ家具のような佇まいのヌケ感のあるAVボード
PACIFIC FURNITURE SERVICE(パシフィック ファニチャーサービス)のLOW BOARD(ローボード)は、ヨーロッパの伝統的な塗装方法を採用しておりアンティーク家具等との相性も良く、木目の風合いを活かした仕上げが特徴。どことなくヌケ感のあるデザインは西海岸スタイルのビンテージ家具をミックスしたインテリアにも合います。棚板は可動式のため、テレビ台としてはもちろんローボードとして幅広い使い方が可能なキャビネットです。
価格: ¥165,000(税抜)/ サイズ:W1500 D450 H450/ 材質:バーチ ラッカー仕上げ
扉を閉じたままリモコン操作OK 丸みが空間を軽やかに見せるAVボード
職人が手作業で滑らかに仕上げた丸いフォルムと、軽やかな木製の脚が特徴の志岐インテリア工業のミュークシリーズ。扉の内部左側に、引き出しが1杯。中央の空間には、可動式の棚板が1枚。3cmずつ高さ調節
上質なデザインに加えて、扉が優れもの。ガラスに突き板を貼った特殊なものを使用している為、扉を閉めたままでもAV機器等の操作をすることができます「扉を開けたままだとホコリが気になるが、操作の度に扉を開け閉めするのが面倒」という方にも、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭にもおすすめです。
価格: ¥137,000(税抜)/ サイズ:W1600 D450 H449/ 材質:本体:ウォールナット天然木突き板 扉:ウォールナット天然木突き板ガラス ウレタンフラット塗装仕上げ
スマートフォンやタブレットの普及による娯楽の多様化で、テレビ番組を囲んで団らんする時間というのは「昭和の風景」のような懐かしい風景になりつつあります。今後テレビには他の役割が加わってくるでしょう。例えばインターネットに繋いでスマートフォンで撮った家族旅行の写真を、遠くの祖父母とテレビ電話でやりとりすることも簡単にできる時代です。時代とともに役割が変わっていったとしても、テレビを囲むようにリビングに家族が集まってくる風景は今後も続くでしょう。
皆さんもライフスタイルに合ったテレビコーナーのあり方を模索してみませんか?