エリスリトールはエネルギーゼロ。しかも血糖値に影響しにくい
エリスリトールは、カロリーゼロや低糖質の商品などに利用されています。
エリスリトールは、果実やキノコの他、ワイン・清酒・醤油・味噌などの発酵食品、ヒトの血清などにも含まれていますが、一般的には工業的に酵素反応によって生産されます。
表でわかるように、エリスリトールと各種の低カロリーな甘味料と最大の違いは、エネルギー量が0kcal/gで、「0kcal/g」や「ノンカロリー」と表示できます(厚生省平成8年の「栄養表示基準」によるエネルギー換算係数において測定)。
摂取されたエリスリトールは、小腸で大部分が吸収され、血中に移行します。しかし血中では代謝されずに、摂取したエリスリトールの90%以上が尿中に排泄されます。小腸で吸収されなかった一部は変化しないまま糞便中に排泄されますが、残りは腸内細菌により消化され、短鎖脂肪酸などの有機酸が産生されて極めて僅かなエネルギー(0.24kcal/g)は産生されると考えられています。
また血糖値を上昇させず、インスリン濃度を上げません。ですから糖尿病の患者さんや、エネルギー制限食をしている人の食事、またトクホなどにも利用されています。
虫歯にもなりにくい甘味料
虫歯菌が歯面に付着し、ショ糖などを栄養源として増殖しますが、この時に代謝産物として酢酸、乳酸などの酸を作ります。これらの酸が歯面のエナメル表層を溶かすことにより虫歯が始まります。また虫歯菌のすみかとなる歯垢を生産します。エリスリトールは、虫歯菌に代謝されないので、歯垢を作ることも、酸を作ることもできないことが確認されています。