ブルク公園のモーツァルト像
華麗な新王宮をバックに立つモーツァルト像©Schaub-Walzer/PID
カフェ・モーツァルトから徒歩2~3分の場所にあるブルク公園(独 Burggarten)。ここには大理石でできたモーツァルトの美しい像が立っています。この立像は1896年に作成されたもので、元々はカフェ・モーツァルトのあるアルベルティーナー広場に設置されていましたが、1953年にこのブルク公園へと移されました。温かい季節には、前面の芝生にト音記号型の花の植え込みが見られることもあり、記念撮影にうってつけの美しい場所です。
中央墓地(ツェントラル・フリードホフ)
左からベートーヴェン、シューベルト、モーツァルトの墓(中央墓地)©Schaub-Walzer/PID
オペラ座前のリンクから出ているトラム71番に乗り、中央墓地駅で下車してください。ここで見られるのが、ヨーロッパ最大規模を誇るウィーン中央墓地(独 Centralfriedhof)。葬られるのはキリスト教徒のみならず、ユダヤ教、イスラム教、仏教など、宗教別に区画整理がなされているうえ、墓地中央には著名人の集められたEhrengräberという個所も設けられています。モーツァルトはここではなく、ザンクトマルクス墓地にある集団墓地に埋葬されたとの説もあり、詳しいことは未だ謎に包まれたままです。しかし、この中央墓地には前出のEhrengräber区画に、ベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ヨハン・シュトラウス父子など、そうそうたるメンバーが隣り合って永眠しているコーナー(上写真)があるので、音楽ファンであれば必見の観光スポット。偉大な音楽家たちが当時何を考え、どう過ごしていたのか、思いを馳せてみるのも良いでしょう。
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■中央墓地(Centralfriedhof)
住所: Simmeringer Hauptstraße 234, A-1110, Wien
オープン時間:毎日7:00~19:00(木曜のみ~20:00)
一日の締めは、モーツァルト・オーケストラのコンサートを
いかにもモーツァルト然とした衣装とかつらがオーディエンスを当時の世界へといざなう©Wiener Mozart Orchester
一日観光で歩き回ったら、やはり夜はゆったりと音楽を聴いて締めたいところ。音楽の都ウィーンは、オペラ鑑賞やモーツァルトを題材にした演劇など、数多くの音楽エンターテイメントが存在しますが、もっともウィーンらしさを味わうならこちらのモーツァルト・オーケストラ(独 Das Wiener Mozart Orchestra)がおすすめです。このオーケストラ最大の特徴は、モーツァルトの名楽曲を取り上げてくれるだけでなく、演奏者たちが当時のコスチュームで音楽を奏でてくれるところ。聴覚だけでなく、視覚でも存分に楽しむことができますし、当時の世界にタイムスリップしたかのような感覚は、他のオーケストラではなかなか得られない体験となるでしょう。
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■ウィーン・モーツァルト・オーケストラ(Wiener Mozart Orchester)
今回紹介したのは、いずれも見ごたえたっぷりのスポットばかりですので、もしかすると少々駆け足での観光になってしまうかもしれません。しかし、せっかくのウィーン観光ですので、上手に時間の割り振りをして、ぜひ多くの史跡や名所を巡ってみて下さいね!