<目次>
スペイン流クリスマスの過ごし方
町中を彩るイルミネーション
日本のクリスマスは、恋人達のイベントとしてのロマンチックな側面がありますが、スペインでは、家族が集まる家庭的なイベントです。子供がいる家庭だけではなく、普段なかなか合わない遠縁の親戚までも一堂に会し、クリスマスから年明けまで、長い時には10日以上飲み食べし続けるため、スペインに暮らす人にとってクリスマスは”激太り覚悟”で過ごさなければなりません。
スペインの子どもは2度プレゼントをもらえる
スペインのクリスマスは、クリスマスイブである12月24日、noche buena(ノチェ ブエナ)で始まります。この日には、家族が集まり、pavo(パボ、七面鳥)やmariscos(マリスコス、魚貝)を食べて祝います。近年、スペインでも12月25日は子供たちがプレゼントを受け取る日として商業的に宣伝され、根付いてきましたが、本来、スペインの子どもたちは、1月6日のDía de los Reyes Magos (ディア デ ロス レジェス マゴス、東方三賢人の日)にプレゼントをもらってきました。
そのため、最近は、2回プレゼントをあげる家庭も増えています。12月25日に新しいおもちゃをもらえばクリスマス休暇中に遊べ、1月6日にプレゼントをもらえば、翌日から始まる学校で友達に新しいおもちゃを自慢できる……。家によっては、12月25日は両親から、1月6日は祖父母から、など役割分担をしているようです。
スペインのクリスマス市は”人形市”
クリスマス市のジオラマ人形
ただ、スペインのクリスマス市は、ホットワイン、ハムやソーセージなど温かい食べ物の屋台や、手芸品の販売がある中央ヨーロッパとは大分異なり、家庭に飾るbelén(ベレン(「ベツレヘム」の意味、ジオラマ)のための人形だけを売っていることが多いのです。
目移りするほど種類がある
スペインでは、1930年代の市民戦争時の飢えと貧困のイメージと、その後の経済的復興の誇りの両面が国民心理に深く根付いており、街中で買い食いするというのは貧しく不衛生な時代を思い起こさせるため屋台が好まれない、という見方もあるようです。
スペインで食べられるクリスマスのお菓子
素朴な味のロスコン デ レジェス
Roscón de reyesの他にはmazapan(マサパン)というアーモンド、砂糖とじゃかいもでできたお菓子や、mantecado(マンテカド)というラード・砂糖・卵の白身・小麦粉のお菓子、polvoron(ポルボロン)というラード・砂糖・アーモンド・小麦粉のお菓子などが食卓に並びます。これらは、個別包装されていて日持ちするので、クリスマスの後、さらには次の年までそのまま残っている、なんてこともあるようです。
他には、クリスマス以外でもよく食されるturrón(トゥロン)と呼ばれるチョコレートにアーモンドを練りこんだ菓子(最近は、アーモンド以外にも、プリン味など色々なバリエーションがあります)があり、国内の産地によって固いものと柔らかいものがあります。
クリスマスのお菓子に限らず、スペインのお菓子に共通するのは、とにかく甘くて素朴な味がするということです。スペイン生活が長い日本人は、スペイン料理には慣れても、日本人の舌には甘すぎるスペインのお菓子にはなかなか慣れず、日本の繊細な味のスイーツが恋しくなるようです。
スペイン語のクリスマスの挨拶・新年の挨拶
それでは、スペイン語のクリスマスと新年の挨拶をご紹介します。¡Feliz navidad!
フェリス ナビダ
メリークリスマス!
¡Felices fiestas!
フェリセス フィエスタス
メリークリスマス、よいお年を!
¡Que tengas buena entrada del año!
ケ テンガス ブエナ エントラダ デル アニョ
よいお年を!
¡Feliz año nuevo (2016)!
フェリス アニョ ヌエボ (ドス ミル ディエシセイス)
あけましておめでとう!(2016年おめでとう!)
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