2009年夏の日本ではネットブックを除くと、10万円から13万円程度のノートパソコンが売れ筋として店頭で並んでおり、最近では10万円を切る製品も珍しくなくなっている。
海外では、アメリカなどの日本と同等の物価水準の国、発展途上国などでも日本よりも2割程度安い、7万円から10万円程度の製品が売れ筋商品として店頭で並んでいる。
アップルのMacBookシリーズを見ると、最低価格モデルでも約10万円から。アルミ筐体のMacBook Proは13万円程度からなので、日本市場で見ると決して高くはないが、世界的に価格だけで見ると高い。
また、ネットブックのシェアは日本のノートパソコン市場で、2割程度のシェアを占め海外でも人気だが、アップルはこの価格帯の製品を出していない。
アップルとしては、MacにiLifeという写真管理、動画編集、音楽作成などの統合ソフトをプリインストールしていることからわかるように、現在販売しているMacBookシリーズなどをコンテンツ作成用製品として位置づけているようだ。
ネットブックは、単に安いノートパソコンではなく、インターネットを利用するのに必要十分な性能をもつ低価格製品と位置づけられており、MacBookがコンテンツ作成用製品なら、ネットブックはコンテンツ表示用製品と位置づけることが出来る。
現在、アップル製品でコンテンツ表示用製品と位置づけられるのはiPhoneやiPod touchだが、もうすこし大きめの製品を必要としている方も多いだろうし、アップルとしても個々を埋める製品を検討しているはずだ。
ネットブック風の安いMacBookは簡単に製品化できるはずだし、出せばそこそこ売れるだろうが、今までそうしなかったのは、この分野に関してiPhoneのような革新的な製品を研究・開発しているからだろう。
そこで、出てくるのが、最近ネットで話題のアップル・タブレット(Apple Tablet)などと言われているタブレット型の製品だ。
実際にタブレット型のMacが登場するかどうかはわからないが、アップル製品で抜けている製品分野を埋める製品としてみると、このアップル・タブレットは登場してもおかしくない。