大学の絞り込みは慎重に~将来も見据えて幅広い選択肢から検討
志望校・併願校の決定は、親の価値観を押しつけずに受験生本人の意思を尊重することが大切だ
受験生をもつ保護者としては、やはり本人の意思を尊重するのが第一。親の考えを押しつけるのではなく、家族でなるべく本音を語れる雰囲気を作って、真剣に話し合うことが大切です。そして、自分の将来を左右する大きな選択なので、最終的にはお子さん自身に判断をゆだねるべきでしょう。
現時点では、まだ完全に的を絞り込む必要はありません。最近の大学では、学問分野が互いに融合する「学際化」が進むとともに、各分野で研究する内容も広がっています。今まで考えもしなかった学部・学科でも、希望する内容を学べるケースもあるので、広めの範囲でよく調べてみることをおすすめします。
「志望校が決まったら、もう後戻りできない」などと深刻になりすぎるのは禁物です。「方向転換=負け」ではありません。将来の職業なども見据えたうえで、必要なら少し方向を修正することも考えるなど、広い視点から前向きに判断しましょう。
「ここに入学したら何をどのように学びたいのか」を明確に
併願校選びの考え方で大切なのは、どの大学でも現実に入学、通学するイメージをもつことです。大学によって、学習環境やカリキュラムは多少変わりますが、たとえ第二志望であっても、希望する分野の勉強はできるはずです。第三志望以下の大学についても、実際に合格したらそこで何を学びたいのか、どんな大学生活を送るのかというように、入学した後のことを具体的にイメージし、本当に受験することを想定の範囲に入れておくようにしましょう。
併願校の数は多くなりがちですが、気が多いのは失敗のもと。受験料なども考えると、安全策をとったとしても5校程度に絞りたいところです。第一志望の「本命」をはじめに設定したうえで、実力から見ると高い目標の大学、少しレベルを下げて合格を確保する大学をそれぞれ1~2校ずつ挙げていくというのが一般的な考え方です。
入試が行われる場所や受験科目など、受験の負担をなるべく減らす方針で、組み合わせを考えてみましょう。最近は、大学所在地以外での「地方入試」を実施する大学も多くなっているので、志望校の受験会場が近隣にある場合は積極的に利用することをおすすめします。
志望校を変更する前に~受験へのモチベーションを保つことが優先
志望校選びを考え直すときには、多くの大学で採用しているお得な入試プランも検討してみましょう。1回の受験で複数の学部・学科に出願できる学内併願やセンター試験利用入試などを利用すれば、たとえ志望校を変更・追加した場合でも、実際の負担(受験料・受験回数)は最小限で済みます。この時期に陥りやすいのが、不安や弱気からの安易な志望校変更です。お子さんがもし不安を漏らすようなら、よく話を聞いてあげること。志望校変更を希望しているなら、安全志向に流れていないか、なぜ変更したいのかを確認したうえで、最善の道を考えることが大切です。
スランプや成績の伸び悩みは、誰にでも訪れるものです。志望校のランクを下げることはモチベーションの低下につながるため、やはり目標を高く保って最後まで粘るように促したほうがベターです。特に、国公立大学を志望している場合は、センター試験の結果を見てから出願校を決定できるので、まだ時間のゆとりがあります。今は成績アップのために、受験勉強に専念するべき時期ととらえましょう。
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