写真撮影/風景・夜景を撮る

【風景撮影ナビ5】イルミネーション撮影3つの基本(2ページ目)

今回の風景撮影ナビは、イルミネーション撮影について。これまで何気なく撮っていたイルミネーションをひと味ちがう写真にできるよう、すぐに実行できる基礎テクニックをレクチャーします。自分のイメージに合わせたイルミネーションの写真を撮影してみましょう。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

明るさを変えて雰囲気をコントロールしてみる

イルミネーション撮影

露出補正の設定をせず、オート露出にて撮影した画像。


イルミネーション撮影

露出補正をプラス1に設定して明るく写した画像。明るさの変化が上の画像と比べるとよくわかる。


最初はオート設定でカメラ任せの露出を使い、イルミネーションの撮影を行う場合が多いのではないでしょうか。オート設定でも十分きれいな画像が撮れますが、慣れてきたら画像のイメージをコントロールした撮影にステップアップをしてみましょう。

イルミネーションの写真のイメージをコントロールするには露出を変えて撮ります。簡単に言えば、明るさを変化させて撮るということです。

カメラの露出の仕組みを理解していなくてもこの明るさのコントロールは簡単にできます。カメラにある「露出補正機能」を使えば明るさを思い通りに変えて撮影ができるようになっています。

「露出補正機能」はコマンドボタンの「+/-」と表記されているボタンを押すか、メニュー項目から入って設定します。機種によっては、「明るさ」という項目表記で書かれているものもあります。

「露出補正機能」では、プラスに数値を設定させると明るく写り、反対にマイナスに設定すると暗く写るようになります。

通常撮影では、露出補正はプラスマイナスゼロのニュートラルな状態で撮影します。ニュートラルで撮影した画像をモニターで確認して、明るさの変化を決めるという流れで設定していきます。

イルミネーションの撮影では、プラス側に設定させると見た目以上に明るく写ります。それにより輝きが増した写りになるのでゴージャス感をアップさせたような仕上がりにすることができます。

反対に暗めに写してイルミネーションの明りひとつずつの印象度を強くするイメージにするという撮り方もできます。

このような自分のイメージで明るさを変化させて撮ることでオート設定にはない画像コントロールをした撮影方法が簡単に行うことができます。

引きと寄りを意識して構図を決定し、撮影する

イルミネーション撮影

寄りで撮影したイルミネーションの写真。電球自体が写ってしまいイルミネーションの幻想的なイメージから少しかけ離れている。


イルミネーション撮影

引きで全体を撮ってみた写真。構図ひとつでもイメージは大きく変化する。どの部分にレンズを向けるかを熟考してみる。


イルミネーションの撮影に限ったことではありませんが、引きと寄りの大きく分けたふたつの構図を意識すると写真にメリハリが出てきます。

寄りとは、被写体のひとつを画面に近づけて撮る手法。引きとは、被写体の全体がフレームに入っている状態のことを差します。

イルミネーションにおいて寄りの画像にしてしまうと、電球があらわに写ることが多くなります。イルミネーションは光のイメージという幻想的な雰囲気のもの。電球そのものが見えてしまうと現実感が見えてしまい、イルミネーションのイメージとそぐわなくなる場合があります。意図して電球自体を撮る場合は除いては、あまり寄り過ぎた構図にはしないほうがいいかもしれません。

イルミネーションの光全体のどの部分を区切ってフレームの中に取り込むのかを考えて 引いてフレームづくりをしてみましょう。レンズを向ける位置や被写体との距離などを意識してみるのがポイントです。

イルミネーションだけにとらわれず、上下のスペースや空きのスペース配分などを少し変えるだけでも印象は大きく変わります。一枚撮影した後で、今一度フレームを考えて変化させて撮ってみると写真のバリエーションが増えていきます。

簡単なことですが、どこをフレームの中に取り込むかということで写真はまったく変わってきます。


これまで何気なくイルミネーションの風景を撮っていたのなら、これら3つのポイントだけでも意識してみるとまた違った作品が撮れるはずです。ぜひお試しになってみてください。


 

 

 


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