フランクフルト放送響、来日。音楽監督オロスコ=エストラーダとピアニスト・アリス=紗良・オットが記者会見
ドイツの名門オーケストラ、フランクフルト放送交響楽団が来日公演を行います。フランクフルト放送交響楽団と言えば、80年代に音楽監督インバルの下、スタンダードと言われた知的なマーラー全集や、世界初録音の稿を含むブルックナーの全集で世界的評価を受けたオーケストラ。
最近ではNHK交響楽団の指揮者に就任したことでも話題のパーヴォ・ヤルヴィがブルックナーの交響曲全集を録音中で話題。2014年からはウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団の首席指揮者として知られてきた77年生まれの若きアンドレス・オロスコ=エストラーダが音楽監督に就任。今回はこのコンビでの初来日公演となり、フレッシュなお披露目の舞台となりそうです。
共演に迎えるのは、アリス=紗良・オット(ピアノ)と五嶋龍(ヴァイオリン)という豪華人気ソリスト。関東での公演に先立ち、オロスコ=エストラーダとアリス=紗良・オットが記者会見を取材しました。
TDKオーケストラコンサート2015
フランクフルト放送交響楽団
音楽監督:アンドレス・オロスコ=エストラーダ
11月16日(月)NHKホール
ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(ソリスト:五嶋龍)
マーラー:交響曲第1番「巨人」
11月17日(火)サントリーホール
バーンスタイン:「キャンディード」序曲
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(ソリスト:五嶋龍)
ブラームス:交響曲第1番
11月18日(水)サントリーホール
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ソリスト:アリス=紗良・オット)
ベルリオーズ:幻想交響曲
11月19日(木)東京芸術劇場コンサートホール
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ソリスト:アリス=紗良・オット)
ブラームス:交響曲第1番
ウィーンで学びウィーンで評価された指揮者オロスコ=エストラーダ
まず、オロスコ=エストラーダですが、明るくウィットに富んだ柔軟性を感じさせるマエストロでした。会見は冒頭から「本日、記者会見を開かせていただきまして、大変光栄に存じます。(通訳)。今回、私がお話させていただくにあたり、なるべく文章を短く切って、通訳をすぐ入れるようにして話をしたいと思います。(通訳)。あ、今私が話したことは、通訳の方が長かったように感じます(笑)。(通訳)。次回来日するときまでにはもう少し日本語でお話できるようにしたいと思っております。(通訳)。」といった調子(笑)。フランクフルト放送響について「大変伝統あるオーケストラでございますが、とても柔軟性に富んでおります。その音は、バロックから現代音楽、ドイツ・ロマン派、フランス・ロマン派と、すべて演奏できる特徴を持っています」と説明。
今回の公演内容については「マーラーの交響曲第1番は、フランクフルト放送響が何度も演奏・披露してきた曲であり、また日本でもよく知られた曲と思います。ブラームスの交響曲第1番は大変重要なドイツの作曲家の曲ですし、ベルリオーズの幻想交響曲はオーケストラのいろいろな音色を楽しんでいただける曲と思います」。
協奏曲については「素晴らしいソリスト2人と演奏できることを嬉しく思います。そして、今こうしてアリスさんの隣に座らせてもらえてうれしく存じます(笑)。私と彼女の共演は今回が初めてです。私は日本でまだよく知られていない存在だと思っておりますので、そうした場合、こうした有名な方と一緒に登場するのがよいカタチかと思っています(笑)」とのこと。