「現状」を知るための1カ月は記帳の「習慣」を身につける1カ月でもある
「現状」をしっかり把握するために、生活は変えずに記帳だけすればいい、と説明しましたが、何ひとつ生活が変化しないわけではありません。「記帳する」という生活の変化があるからです。今まではまったく記帳せずに1カ月の買い物をしていたのだとすれば、「記帳する習慣」を身につけるのはそう簡単なことではありません。
ノート形式でもアプリでもかまいませんが、毎日、漏れなく、買い物の出費をすべて記入することはやってみると大変なことです。
「現状」をデータ化する期間を、今までなかった習慣が定着するための「助走期間」として考えてみてください。実は、この1カ月の最大のテーマは「節約」ではなく「記帳継続」という習慣をつけることなのです。
この1カ月に限っては、若干の記入漏れがあってもいいと思います。どうしても相性が合わないアプリであれば、月の途中であろうとアプリを変更してもいいのです。
とにかくやり遂げることが大切ですし、これから先も続けられるよう、あらゆる工夫をして自分を整えていくことが大切なのです。
「現状」の暮らしのどこに問題があるのかを見極めるのが家計簿の役割
1カ月分、データが記入されたら、ぞんぶんにチェックし、「ダメな自分」をさらけ出しておきましょう。ダイエットでもよく、一番太った自分の写真を貼ることがありますが、家計簿でも「ここが一番ダメだった私」です。自分のダメなお金の使い方をじっくり眺めてみます。
費目別の出費額からダメ出しを行ってカット目標を考えてみたり、実は平日の細かい出費が金食い虫になっていることを発見することで、翌月以降の節約チャレンジが具体的なものとなっていきます。
具体的な「削る費目」があったり、具体的な「目標金額」があることで、節約の効果も現れやすくなります。
2カ月めの家計簿は「現状」と「未来」の出費の違いを把握しつつ、買い物をしていきましょう。きっと、節約が大成功することでしょう。