奈良の観光・旅行/奈良の観光スポット

【奈良】柿の葉ずしと、ならまちの町家の風情を楽しむ(2ページ目)

今回の奈良散策は、奈良市街の東側を中心に歩きます。近鉄奈良駅をスタートし、興福寺境内から猿沢池へ。その後は、奈良の伝統的な家屋である町家がたち並ぶ「ならまち」エリアを散歩します。途中、奈良の名物料理「柿の葉ずし」の老舗『平宗(ひらそう)』奈良店で、「柿の葉ずし」や「茶粥」を味わってみたいと思います。

森川 天喜

執筆者:森川 天喜

国内旅行ガイド


「柿の葉ずし」の老舗『平宗』

猿沢池の南から小さな流れに架かる石橋を渡り、その先の路地に店を構えるのが、奈良の郷土料理「柿の葉ずし」の老舗『平宗(ひらそう)』奈良店。

『平宗』は、奈良県南部の吉野で、江戸時代末期の文久元(1861)年に創業。最初は川魚の加工業からはじまり、明治になると、伊勢詣や高野詣などでにぎわう吉野で料理旅館を営むようになり、そこでお客さんに出したのが、「柿の葉ずし」なのだそうです。

『平宗』奈良店

『平宗』奈良店


しかし、なぜ海のない奈良県の、しかも山あいの吉野の地で、魚を使った料理が名物になったのでしょうか。

江戸時代、吉野へは紀伊半島の熊野から鯖(サバ)などの魚が運ばれました。しかし、長い道を運んでも腐らないように塩漬けにされた魚は塩辛く、そのままでは食べることができませんでした。

そこで生まれたのが、魚の身を薄くスライスし、ご飯に乗せて柿の葉に包む「柿の葉ずし」。

柿の葉ずしと茶粥のセット。『平宗』では奈良名物にふさわしく、米は地元産のヒノヒカリを使用している

柿の葉ずしと茶粥のセット。『平宗』では奈良名物にふさわしく、米は地元産のヒノヒカリを使用している


主に、夏祭りのご馳走として、各家庭で作られていた「柿の葉ずし」を旅館のお客さんに出したところ好評で、後に本格的に奈良の名物として商品化するようになったのだそうです。

また、「茶粥(ちゃがゆ)」も奈良の郷土料理の代表格。奈良では旅館やホテルに宿泊すると、朝食には必ずといっていいほど「茶粥」が出されます。

一般的には「ほうじ茶」で炊いた茶色っぽいお粥で、地元の大和言葉では「おかいさん」と呼ばれています。京都では白粥が一般的ですから、同じ関西圏でもずいぶん食文化が異なるのが分かります。

各地をまわり、その土地の美味しいものをいただくのも、旅の醍醐味ですね!

<DATA>
■『平宗』奈良店
住所:奈良市今御門町30-1
TEL:0742-22-0866
定休日:月曜日
営業時間:【販売】10:00~20:30 【飲食】11:00~L/O 20:00
ホームページ(奈良店) → http://www.hiraso.jp/store/road/nara.html

「ならまち」を歩く

『平宗』を出たら、さらに南へ歩いて行きます。しだいに、道の両側に「町家」がたち並ぶ「ならまち」エリアの中心へと入っていきます。

「ならまち」の町並み

「ならまち」の町並み


ちなみに、奈良市の行政区分上は、「奈良町」や「ならまち」という地名はありません。現在、「ならまち」という場合、猿沢池の南側一帯の、かつての元興寺(がんごうじ)の境内を中心とするエリアを指すのが一般的です。

元興寺は、飛鳥寺を起源とする日本初の本格的な寺院で、平城遷都(710年)とともに、飛鳥から現在の奈良市に移転してきました。かつては広大な寺域を有する寺院でしたが、都が平安京(京都)に移るとともに衰退しはじめ、現在は「極楽坊」など一部の建物が残るのみです。

次のページでは、「ならまち」を散歩し、町家の中を見学させていただきます。
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