日本初の民間ワイン会社がルーツ「シャトー・メルシャン」
ワイナリー「シャトー・メルシャン」は、メルシャン株式会社が山梨県勝沼市に2010年にリニューアルオープンした体験型ワイナリー。ワイン好きはもちろん、旅行者にも人気の観光スポットです。そのルーツは今から100年以上も前、1877年に日本で最初に誕生した民間ワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」だといいますから、なんとも歴史のあるワイナリーなのです。同ワイナリーでは国産ブドウだけで造る日本ワインを造っています。ブドウの栽培地は、山梨県・長野県・福島県・秋田県の4県での契約栽培、さらに自社管理畑「椀子(マリコ)ヴィンヤード」(長野県)や「城の平ヴィンヤード」(山梨県)もあります。
製造設備の大規模リニューアルがおこなわれたのは2010年のこと。このとき、嫌気的処理設備の導入で酸化によるダメージを大幅にへらせるようになったり、樽育成庫や貯蔵タンクの温度管理の徹底が可能になったり、様々なブドウの産地・品種から造られるワインの個性を十分に表現するために小ロットタンクが導入されたりしました。それによって、同ブランドが目指すワインのスタイル「フィネス&エレガンス」(調和のとれた上品な味わい)をより実現しやすくなったのです。
同時に見学施設もリニューアルし、ワインの試飲や軽食を出すワインギャラリーが新たにお目見えしました。ワインの歴史が学べる資料館も見やすく改装され、いまでは日本ワイン全体の情報発信基地的な役割も担うようになっています。見どころについて、詳しく説明していきます。
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