イタリア語

これが本場のたしなみ方!イタリアでオペラ鑑賞

イタリアは夜の長くなる秋から春にかけて、オペラシーズンの開幕です。またクラシック音楽の本場でもあり、ヴェルディ、プッチーニ、ロッシーニ、ヴィヴァルディなど数多くの名だたる巨匠の生まれ故郷であると同時に、誰もが知っているモーツァルトもイタリアに何度も足を運び、作曲のインスピレーションを受けました。そんなイタリアの劇場へ、お洒落してオペラを観に行く時の楽しみ方をご紹介します。

西村 清佳

執筆者:西村 清佳

イタリア語ガイド

オペラのチケットを手に入れるには?

immagine

イタリアの劇場でオペラ鑑賞

日本ではオペラを観に行くのは、ちょっと敷居の高いイメージがあるかもしれません。それはおそらく、日本ではチケットが安くはなかったり、内容が外国語で分からないということも原因にあるのかもしれません。オペラの本場イタリアでは、チケットは気軽な値段で手に入れることもできます。大抵の劇場では、当日の開演前に余っている席をチケットオフィスで安く売っているので、もしも運がよければ当日券で観に行くことが出来るのです。天井桟敷で舞台が全部は見渡せないような席だと、びっくりするような破格で手に入ります。

<チケットオフィスでの一言>
Ci sono ancora i biglietti per oggi?
チ ソーノ アンコーラ イ ビリエッティ ペル オッジ?
(まだ今日のチケットはありますか?)

そもそもオペラに行く目的とは?

Tatro alla Scala

イタリアのオペラ劇場の最高峰、スカラ座

劇場はオペラやバレエを見に行く場所なのに、天井桟敷の席などどうしてこんなに舞台が見えにくい席もあるのでしょう?それは劇場ができた当初のイタリアと今では、劇場の役割が大きく違っているからなのです。

かつて貴族にとって観劇に行くというのは、テレビや映画もなかった時代のひとつの娯楽であり、また社交の場でもあったのです。ですから天井桟敷席に座っても、観劇は二の次で反対側のバルコニー席の貴婦人に愛想を振りまいたり、相席になった他の貴族と政治の話などして盛り上がっていたのです。

ならば昔の貴族に習って、あまり肩肘張らずにオペラを観るのではなく、劇場にいる非日常の時間そのものを楽しむことにしましょう。まずは格好からです。普段着でも構わないですが出来るなら「相応の格好」、男性だったらシャツにジャケットと革靴、女性だったらワンピースにヒールのある靴がいいでしょう。素敵なレストランに食事に行く程度のお洒落が適当だと思います。

immagine

開演前にホールでグラスワインを傾けるのも一興

劇場には開演ギリギリに飛び込むのではなく、少し余裕をもって着くことをお勧めします。 オペラ劇場に行くチャンスなのですし、その時間と空間を存分に楽しんでください。

入り口のクロークではコートを預かってもらえます。その日のプログラムもホールで扱っています。劇場の中にはバールがあって、サンドイッチや飲み物などを開演前や幕間につまむことができます。ここで発泡酒のグラスでも傾けながら、劇場に来ている他の人たちの格好を見回すのも、なかなか楽しいものです。

<ホールでの一言>

Posso lasciare il mio capotto? ポッソ ラッシャーレ イル ミオ カポット?
(コートを預かってもらえますか?)

Vorrei un calice di spumante. ヴォレイ ウン カリチェ ディ スプマンテ.
(スパークリングワインをグラスでひとつお願いします。)

次のページでは、いよいよ劇場の中に入っていきましょう。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます