着物・着付け

2度目の着物デビューは自由とオシャレ度重視(2ページ目)

「大人になってからの着物は、披露宴用の訪問着や附け下げを買ったきり」――というアラフォー女性が多いのでは? 普段着で着物を着るのは難しい、でも、冠婚葬祭の通過儀礼だけではつまらない……ならば、「楽しむファッション」として自由に活用できる「あの着物」が、アラフォー世代2度目の着物デビューとしてふさわしいのではないでしょうか?

黒柳 聡子

執筆者:黒柳 聡子

着物・着付けガイド


訪問着の次に買うべき着物は「小紋」や「紬」

「小紋」や「紬」がオシャレ着としての着物を探すアラフォー女性にオススメな理由は、着物の中で一番制約が少ない、限りなく色々な種類のものがある着物だからです。逆に言えば、「何でもOK」なので、自分の“感覚”で基本的に自由に選んでいけば良いというのがうれしいところ。

着物にはこうしなければいけないという決まり事があると思い込み、縁遠く感じるのはもったいないこと。
人に迷惑を掛けない範囲で、もっともっと自由な感覚で選んで、ファッションを楽しんで着物を着れば、もっと楽しみが広がるのではないかと思っています。

オシャレ着としての小紋と紬。
訪問着をもうすでに持っている!という方が次に選ぶならどんなものがいいのか……それぞれの特徴と用途を挙げてみました。


帯で遊べる!無地に近い「鮫小紋」、「万筋」の小紋

アラフォー再デビュー

万筋は利便性が高い


小紋の場合、模様によって格に幅があります。
柄の選び方によっては幅広いシーンに活用できるのです。

例えば、無地に近い「鮫小紋」、「万筋」などのものならば、格の高い帯を合わせればちょっとしたお席にも使えるし、また、遊び心のある趣味的な帯を合わせれば、カジュアルにも使えるので、とても重宝します。
より幅広いシーンで着物を活用しようと思っている方におススメです。


カジュアルな抜け感を出せる通好みの紬

アラフォー再デビュー

紬の着物の代表格 結城紬


紬は、基本的にカジュアルで、小紋よりも着るシーンとして活用の幅は広くはありません。
でもオシャレという観点でみれば、着慣れた感が出やすいのと、生地自体が滑りにくいので、着付けがしやすいという利点もあります。

さらに、織手が数少なく貴重なものはかなりの値が張るものもあり、実は着物を極めて行く人ほど紬の着物にハマる人が多いというのも事実です。
なので、幅広い活用というよりも、肩のチカラが抜けたオシャレを楽しみたいのであれば、紬を選んでみてはいかがでしょうか。

なかでも大島紬や結城紬はその代表格。塩瀬の染め帯や紬の帯を合わせて、その風合いや雰囲気を引き立てて。

帯は基本ルールに則って1本買っておきましょう

どちらを選ぶにしても、あわせて帯も選んでおきたいところです。制限がなさすぎるとかえって何を選んだらいいか分からない!という人は、基本に戻って、
染めの着物には織の帯、織の着物には染めの帯を合わせてみて下さい。


おまけ:チープな「化繊」の着物はアラフォーが着てもOK?

アラフォー再デビュー

化繊の着物はファストファッションと捉える


化繊の着物というと、チープなイメージで、大人の着物としてはどうだろう……と思いがちですが、昔と違って今どきの化繊の着物は、本物と見分けがつかないほどに出来ているものも多く、安価でしかも自分で洗濯できるという利点があります。

ホームクリーニング用の洗剤も販売されていて、洋服でも自分でクリーニングする人も多い世の中。メンテナンスにお金と手間がかかるから着物は着ない!と敬遠してしまうくらいならば、是非試しに化繊の着物を買ってみるのも、ひとつの方法ではあります。

高価な本物を買う事だけがオシャレではなく、気軽に楽しむファストファッションの気持ちで活用してみるのもいいのではないかと思います。


いかがでしたでしょうか。
アラフォー世代の貴女にとって着物は、女性としてのひとつの武器になり得るもの。ますます輝く自分を手に入れるために活用してみては。
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