ファッションは時代と切り離せないもの
愛用の職業用ミシン。たいていのものはこれで縫えるそう。
MAKIKO 社員デザイナー時代からのやり方なのですが、まずパリコレとかミラノコレの発表を見て、今後の流行を予測します。それを、日常に落とし込みつつ、来年は着られなくなりそうなものは避けて、長く着ていただけるようなデザインに仕上げていきます。
ガイド やはりファッションには、時代のエッセンスが欠かせないんですね。フルオーダーの場合、デザインはどうやって決めていくんですか?
MAKIKO 「ちょっとおしゃれなワンピースが欲しい」などという、漠然としたご依頼をいただいて、あとはメールでやりとりしていって詰めていく感じですね。具体的なデザインまで考えていらっしゃる方は少ないので。ですから、「こんな感じのがいい」という服があったら、写真を送っていただきます。ご自身のお写真をいただくこともあります。メールだけでは、お客様のイメージがつかみにくいので。
ガイド やりとりの中からデザインして、最終的に提示していくのですか?
MAKIKO 最初は5体くらいデザインさせていただいて、その中から選んでいただき、さらにそこから細かく詰めていきます。ですから、一人のお客様について、出来上がるまでが長くかかります。
子供からおばあちゃままで、みんなの夢がつまった服
ガイド お客様はどんな方が多いですか?
MAKIKO 専業主婦の方も、お仕事を持っていらっしゃる方も、お子さんのいらっしゃる方も。80代の方のご依頼もいただきました。
ガイド 80代! どんなお洋服を?
MAKIKO 腰を悪くしていらっしゃったので、脱ぎ着のしやすい、でもきちんとしたきれいな服が欲しいというご要望でした。シンプルなストンとしたシルエットのスカートをお作りしましたが、とても気に入っていただけました。
ガイド その年代の方だと、以前はオーダーのお洋服を着ていらしたのかもしれませんね。
MAKIKO お洋服を買うのも大変だとおっしゃっていました。