一般的な外装材であるサイディングには、窯業系、金属系などが揃う
表面のツヤを抑えた凹凸によって木目を表現。 [Danサイディング 遮熱性フッ素鋼板単色低光沢途装品 プレシャスウッドBF] 旭トステム外装
その中でも、リフォームなどで取り入れるケースも多くみられるのが、金属系サイディングでしょう。各メーカーからは、デザイン性や性能、施工性などを高めた商品が揃っているので、好みや予算に合わせて選ぶことが可能です。
金属系サイディングとは、金属板、芯材、裏面材などによって構成
ランダムな凸凹の石模様が特徴。遮熱性フッ素焼付塗装。 [はる一番 デザインシリーズ16 斜石柄 クリーミーホワイト]
ケイミュー株式会社
工場生産品のため仕上がりは均一、表面材に焼付塗装を施しているので、現場での塗装仕上げが必要なく、施工が簡単なのも特徴でしょう。最近では、商品バリエーションが豊富でコストパフォーマンスが良いことから、ガルバリウム鋼板製が多く取り入れられているようです。
金属系サイディングの特徴
ランダムな段差や傾斜をつけた石柄による陰影が特徴。 [Danサイディング 遮熱性フッ素鋼板スリートン塗装品 セドナRF] 旭トステム外装
金属系のサイディングの大きな特徴は、軽量であること。建物への負担を和らげることができるので、新築だけでなくリフォームでも多く取り入れられています。軽い素材なので、取り扱いやすく施工がしやすいものメリットでしょう。
■断熱性
構成部材に断熱材が使用されているため、断熱性能が高いことも特徴。防音性や防水性、凍害による劣化やひび割れにも、高い性能を持つことがメリットとして挙げられます。その他、商品によっては、室内の温度の上昇を抑えることができる、遮熱性能を持つ塗装を施したタイプもみられます。
■リフォームにも取り入れやすい
多くは、既存の外壁に重ねて張ることも可能。既存の壁を解体しないので、住みながらのリフォームはもちろん、工事費用を抑えることも。廃材の発生を防ぐこともできるでしょう。
金属系サイディングの性能やデザイン傾向
太陽光の熱エネルギーを表面で反射し、遮熱効果の高い着色顔料のフッ素塗料を使用した鋼板。新築時の色合いが長持ちする。[Danサイディング 遮熱性フッ素SGL鋼板単色塗装品「スパンサイディングS」の施工例 (色:エストブルーBF、タテ張り)] 旭トステム外装
最近の商品の傾向は、表面材の焼付塗装などに工夫を施して、汚れにくく、メンテナンスを楽にしたタイプが多くみられること。メーカーや商品ごとに特徴は異なりますが、たとえば、フッ素焼付塗装を施すことで、紫外線の影響を防ぎ、色褪せや日焼けなどを抑え耐候性を高めるもの、汚れを防ぐために、光触媒塗装などを施したり、親水性のコーティングを用いることで、汚れが落ちやすく固着しにくいといった商品も揃っています。また、塗膜(変色・色褪せ)に対する保証や赤さび・穴あきに関しての保証を設定した商品も多くみられます。
■デザイン・カラーバリエーション
切石柄のメタリックなデザインが個性的な外観に。[はる一番 アニューシリーズ グロッシュ メタリックシルバー]
ケイミュー株式会社
表面材のデザインは、金属の持つシャープでモダンな雰囲気のタイプだけでなく、風合いのあるレンガ調や石積み調、木目調、塗壁調などのデザインバリエーションも豊富。どんな外観デザインにもコーディネートすることが可能でしょう。
選ぶ際には、屋根材や窓サッシ、玄関ドアなどに配慮して、外観デザインをトータルに検討すること。シャープでモダンな仕上がりにしたければ、メ タリックな色調のラインやキューブ模様などを、ナチュラルな雰囲気を実現したいのであれば、石積調やレンガ調、木目調などを用いても。特徴的なカラーやデザインを部分的に取り入れて個性的に仕上げてもいいでしょう。
サイディングはメンテナンスや保証期間を考慮して選ぶ
落ち着きのあるマット調のタイプ。モダンなデザインの住まいに。 [はる一番 アニューシリーズ プレーンシェイプ アッシュグレー] ケイミュー株式会社
塗装(塗料など)の種類などで、塗り替えの時期が異なりますし、メーカーや商品によっても違いがありますが、一般的には、色あせや汚れ、塗装面に触れた時に白い粉が付くような時は再塗装の検討を。商品によって表面塗装が異なるので、メンテナンスの際にも、既存の商品に適した塗装やシーリングの補修をすることも大切です。特に、沿岸エリア、交通量の多い道路周辺や工業地域な既存の商品に適した塗装やシーリングの補修をどは一般地域に比べ錆が発生しやすい環境なので、水洗いなど、定期的にお手入れをすることもポイントです。
金属サイディングといっても、メーカーや商品によって、その性能はさまざま。選ぶ際には、メンテナンスや保証も含め、事前に充分に確認することが基本です。イニシャルコストだけではなく、メンテナンスや補修の費用など、ランニングコストにも配慮して、選ぶことが大切でしょう。
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