熱帯魚/熱帯魚入門・用語辞典

#6 コケがなくならない その2

その1での質問から、より具体的な飼育環境を報告して頂き診断してみました。その環境から、何が適切で不適切なのか、コケの生える原因とその対策について探ってみました。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド

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コケがなくならない2


Q.水槽立ち上げて1ヶ月。照明は、ニッソーのインバーター2灯式の蛍光灯。蛍光管は、ADAのNAランプ(20W×2)でフィルターは2231、底砂はアクアプラントサンド、肥料等は使っていません。魚は前回のとおりで水草はブリクサ8株、サンタジリア・スプラータ5株、アルテルナンテラ・レインキー6本、ヨーロピアン・クローバー10本、ゴイアス・ドワーフロタラ3本、グロッソスティグマ20cm四方、流木は、20cmぐらいのものを2個で南米ウィーローモスとウィーローモスが活着してます。

CO2は、朝一回オプチマットで、照明は約12時間、夜間のみエアレーションしています。苔はガラス面に緑のものが付き、水草にはほこりのようなものがほとんど全部についています。魚のえさは一日2回です。

換水は一週間に1回1/3程度です。オトシン2匹とエビ10匹では少ないですか。石巻貝を投入も考えているのですが。どうでしょうか。


A.私も水草をはじめた頃は、ナカナカ上手くいかずにホトホト参った記憶があります。何をしても手に付かず、どうしたら水草が育つのだろう? コケがなくなるのだろう? その事ばかり考えていた時期がありました。

水草を育てる環境として、二酸化炭素以外は、問題ないと思います。アクアプラントサンドは、それ自体に肥料効果があり良い底床だと思われます。

ブリクサ以外は、比較的丈夫な水草ばかりですが、どれも生長の遅い種類です。例えば、バリスネリア、バイグロフィラ、ヘテランテラなどは生長が早く、肥料要求量の高いため水質の浄化に一役買ってくれます。それらの生長の早い種類をセット段階に多めに使用すると、早期に水質が落ち着ます。

やはりCO2の添加量が少ないです。オプチマットで1度の添加では、気休め程度でしかありません。日に何度も添加できる環境に無ければ、同社から販売される大型拡散筒(定価 2950円)をお勧めします。その際、エーハイムからチューブで分流を作り、拡散筒に水流を導きCO2の溶解を早める努力をすると一層効果的です。難易度の高い種を避ければ、この設備で゛ある程度゛は育つはずです。

照明時間に関しては、12時間で特に問題無いといえば無いのですが…。自然での日照時間の平均は、約12時間ほどです。その内、入射角の問題から朝日と夕日は水面で反射され、実際に水中の水草に届くのは8~10時間と言われています。

コケに関しては、形状が今ひとつ解らないのですが、緑藻類の類かと思われます。水質が富栄養化(水中に有機物やイオンなどが過剰にある状態)しているのだと思います。

水草主体であれば、「水質の富栄養化を防ぐ」という観点から1回/日でも良いでしょう。食べ残しの出ないように。換水量は、余りコケが生えるようでしたら、一回の量を1/2程度にしてみてください。

エビ類は、コケが生える前の段階でしたら、適量だと思われます。ヤマトヌマエビをあと10~20匹増やすのもありかと思います。ただ、石巻貝のコケへの効果は薄いと思います。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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