27回目の鈴鹿に久しぶりの自由席が!

2015年9月25日(金)から27日(日)まで、今年も三重県の鈴鹿サーキットで「F1日本グランプリ」が開催されます。日本でのF1開催は33回目(岡山のパシフィックGPを含む)、鈴鹿での開催は27回目と随分長い歴史を誇るイベントになりました。
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F1日本グランプリ(2014年) 【写真:MOBILITYLAND】


「ホンダのF1参戦」という大きなトピックスがあった今年ですが、初年度の新生「マクラーレン・ホンダ」は苦戦を続けており、80年代後半のF1ブーム期のような世間を巻き込んだ話題になっているとは言えない状況です。また、昨年まで日本人唯一のF1ドライバーとして活躍した小林可夢偉も今年は国内レースの「スーパーフォーミュラ」に参戦。またもや日本人ドライバー不在の日本グランプリということになります。

2014年のF1日本グランプリは決勝レース日の観客動員数が7万2000人と過去最低になってしまったことが新聞等で報じられました。今年はどうでしょうか?

昨年までの大会と異なるのは、久しぶりに「自由席券」が復活したことでしょう。鈴鹿サーキットの後半区間となる西コースと呼ばれる区間にある立体交差、スプーンカーブ、バックストレートの周辺にある観戦エリアに入場できる「西エリアチケット」というものです。「西エリア」チケットは大人9000円で、15歳から23歳までは6000円。値段の張るF1観戦チケットが多い中で、1万円を切るのですから初観戦の人も気軽に購入できる値段設定です。早くも人気で完売間近となっており、観客動員増加への効果が期待されています。

リピーターに支えられる鈴鹿F1

F1日本グランプリの最大観客動員記録(決勝レース日)は2006年大会で、この時は16万1000人と国内スポーツイベントとしては圧倒的な観客動員数となりました。この年は鈴鹿サーキットの開催が一旦休止となること、そして2000年代のF1をリードしたミハエル・シューマッハ(当時フェラーリ)が引退を表明したことなどにより、レースの週末になってもチケットが売れ続けたそうです。

当時と現在のF1日本グランプリを取り巻く環境の最も大きな違いは2つ。「地上波テレビ中継」と「日本企業、日本人ドライバーの参戦」です。2006年当時はホンダ、トヨタがワークスチームとして参戦し、さらに鈴木亜久里のチーム「スーパーアグリ」が参戦し、そこに表彰台経験もある日本人ドライバー佐藤琢磨が乗っていました。また、ブリヂストンが「フェラーリ」などのトップチームにタイヤを供給するなど、日本企業からの積極的な情報発信も大きな影響力がありました。

また、当時はフジテレビが地上波で全戦を放送していましたし、日本グランプリ前には特番やスポーツニュースでの特集もありました。さらに2003年からは若いファン層の醸成を狙って俳優の永井大や山田優をテレビ中継のキャスターに起用し、新たな魅力の発信を行ってきました。残念ながら90年代からのファンには人気テレビタレントの起用は不評でしたが、この時代のテレビ中継の影響で新しい世代のファンが増えたことは間違いありません。

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F1日本グランプリ(2013年) 【写真:MOBILITYLAND】


事実、鈴鹿のF1日本グランプリのサーキット内は他のレースイベントに比べて30代前後の女性ファンの数が多いのです。女性同士で観戦する「レディースシート」も設けられていますし、F1走行セッションの合間にはレジャーシートを広げて、女子会を楽しむグループも多数。数で言えば、男性の方が今も多いですが、女性だけのファングループの増加で明るい雰囲気がサーキットに広がっています。

地上波テレビ中継が行われない現在でも、F1日本グランプリはこういったリピーターのファンに支えられています。