大人の女性として和菓子に親しみ、賢く美しく贈る
東京の大人女子が知っておきたい“掟”を学ぶ連載企画「東京大人女子のルール」。第1回目となる今回、アラフォー代表・東京ガイドの藤丸とアラサー代表・編集部Fが向かったのは、日本を代表する和菓子の老舗『とらや』の赤坂本店です。室町時代後期に京都で創業し、後陽成天皇の在位中(1586-1611)より御所御用をつとめてきた信頼厚い和菓子の老舗『とらや』。明治時代の遷都に伴い東京にも店舗を開設し、昭和39年(1964)以来現在の赤坂の地に本店を構えています。現在百貨店を含め国内のお店は80店舗。海外の店舗フランス・パリ店では、世界へ向けて和菓子文化の発信も行っています。
そんな『とらや』で今回、大人の女性として和菓子に親しみ、賢く美しく贈る“とらや流和菓子の活用術”を伝授いただきました。答えてくださったのは虎屋社長室広報課の関井藍子さん。関井さんは製造部で11年間和菓子を作っていたキャリアをお持ちです。
特注の和菓子も気軽に作れる
ガイド:『とらや』のお店に行くと沢山のお菓子が並んでいてどれを買っていいか迷ってしまいます。まず入門として、和菓子の種類をおおまかに教えて下さい関井藍子さん(以下関井):簡単に分類すると、まず水分量が多く日持ちが短いお菓子が「生菓子」。羊羹や焼き菓子、最中など少し日持ちがするものが「半生菓子」。そして「干菓子」。飴や、和三盆糖を使った水分量の少ない乾燥した砂糖菓子などがこれにあたります。この3つが大きく分けた分類ですが、そこから枝分かれして何種類と数えられないほど多種多様な和菓子が存在しています。
ガイド:日持ちの面から言うと、やはりギフトに相応しいのは「半生菓子」になるのでしょうか
関井:受け取る側も日持ちが長いと安心ですからね。ただ『とらや』では「いつまでに必要」「こんな用途で使いたい」などというお客様の要望にお応えする和菓子も用意しています。例えば生菓子でも『焼印付饅頭』は、一般的な「祝」や「寿」といった焼印に加え、お名前など、オリジナルの焼印をお饅頭に押すことができます。
編集部F:そんなことが可能なんですかっ?! ではお子さんのピアノの発表会のお礼用として音符のマークの入ったお饅頭などは……?
関井:おつくりできます。
ガイド:いくらでも相談したらいいんですね。ちなみに百貨店のお店でも相談に乗ってくれますか?
関井:もちろんです。納める日にちに合わせておつくりしますので、生菓子でも日持ちしないからとあきらめないでいただきたいですね。
(*オリジナルの焼印作成には製作日数が必要。詳細は各店舗に要問合せ)
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