曲線・質感・含み、和菓子の美しさを愛でる

関井さんとガイド

実際に菓子づくりに携わられていた関井さんのお話には、茶道の稽古に通い和菓子に親しんでいるガイドも驚きと笑いがいっぱいでした

ガイド:お菓子の中でも和菓子には、どんな特別な魅力があると思いますか?

関井:私が和菓子をつくってきて思うのは、素材に自分の手が近く、思いを込めやすいというのが魅力かと思います。

編集部F:自分の手が近い?

関井:洋菓子は型や絞り器、ナイフなどを使って美しさを作っていきますが、和菓子は道具や機械では表現できない丸みを帯びた美しさを、手作業で作り上げます。他にも微妙な色合いやぼかしなど、直接手を使って創造する美、それが宿るところに私は和菓子の魅力を感じています。それから一見してわかりやすい形のものばかりでなく、「これは何を表現しているんだろう」「どんな食感かしら」と食べる人に想像させる“含み”を持っているのも和菓子の魅力ではないでしょうか。

ガイド:生菓子は色合いが美しく「芸術的だな」と感動するものが沢山ありますよね。その他のお菓子ではどうでしょう

半生菓子『残月』

曲線と表面の美に注目したい半生菓子『残月』

関井:例えば半生菓子の部類の焼き菓子『残月』。明け方までうっすらと残った月が、薄雲をまとった様子を表現しているのですが、ひとつひとつ手づくりのため、餡を包むときには曲線の美しさを意識します。さらに表面に絶妙な薄さで蜜を塗らないと「うっすらと雲をまとって」いる様子を表現できないので、そこは職人の腕の見せどころです。

編集部F:曲線やお菓子の表面の質感にも……今まで気が付かなかった和菓子の美しさが見えてきました!

彼のママに初対面!手土産に相応しい和菓子は?

ガイド:さて実際に贈り物や手土産に和菓子を使う時、何を選べばいいか、シーン別に教えていただけますか。まずは「目上の方」に贈る場合

関井:直球ですがやはり羊羹ですね。

ガイド:羊羹にも『とらや』では様々な種類がありますよね……いつも迷います。

編集部F:私は一番小さな『小形羊羹』が好きです。手も汚さず食べられるし。
小形羊羹

気軽に羊羹を楽しめる『小形羊羹』

関井:一番スタンダードな『とらや』の羊羹というと長さ24.5センチメートルの『竹皮包羊羹』ですが、長さ7.9センチメートルの小形羊羹ですと、沢山は食べられないという方などには「気が利くね」と思っていただけて良いのではないでしょうか。

編集部F:最近は家族の人数も少なくなっているので、大きな1本をいただいてもなかなか開けられないということもありますからね。

ガイド:続いて、「海外へのお土産」としては何が?

五色糸

干菓子『和三盆糖製 五色糸』

関井:
軽くて持ち運びしやすい『和三盆糖製 五色糸』はいかがでしょう。和三盆糖は日本にしかない砂糖ですし、五色の糸に日本らしく“結び”の願いを込めてデザインしているので、外国人の方にそれをお伝えしたらより親交が深まるのではないでしょうか。それぞれに異なる香りをつけているのもポイントです。

ガイド:ちょっと疲れて甘いモノが欲しい時、チョコレートみたいな感覚で食べるといいですよと、海外の方へ説明もしやすいですね。

関井さんと編集部F

アラサー代表・編集部のFは関井さんから今後大いに役立ちそうな貴重なワザを伝授いただきました

ガイド:では「彼のママに初めて会う時」はどうでしょう。

関井:お母様の好みをリサーチした上で、ですが……

編集部F:特に“可愛らしい人”と思って欲しい場合は?
山路の錦

秋にしか登場しない生菓子『山路の錦』

関井:季節感を大切にしている女性って素敵じゃありませんか?暑ければ羊羹より喉越しの良い水羊羹。秋なら栗のお菓子。和菓子には旬を表現したものが多々ありますから、季節をリンクさせた和菓子を贈ってみると「あの方、素敵ね」となるのでは。

編集部F:ちょっとしたことですが気が利いてますよね。早速活用したいと思います(笑)

>ラストのページでは、『とらや』の手提げ袋に隠された素敵なトリビアを教えていただきました