写真撮影/風景・夜景を撮る

【風景撮影ナビ2】 川の流れを撮影する(2ページ目)

「風景撮影ナビ」の2回目は、「川の流れ」の撮り方のポイント。滝の写真などで落ちてくる水が糸を束ねたような白くなだらかに写っている写真を見たことはありませんか?あのような川の流れを撮るための方法を解説します。風景撮影ではよく撮られる川や滝の写真。知っておくといつか役立ちます。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

シャッタースピードを遅くするにはNDフィルターを使う

川の流れ撮影

F22、1/20、ISO200の設定で撮影。かなり川の流れはなだらかに写った。このレンズではF22が最小の絞り値でこれ以上は小さくできない。


前のページで1/80秒にしても流れの形が見えるくらいでしたので、ここは最もシャッタースピードが遅くなるようにして撮影してみます。ここで使用しているレンズの最初絞り値はF22です。F22に設定するシャッタースピードは1/20秒まで遅くなりました。結果、川の流れはかなりなだらかに見えるように写っています。

しかし、このレンズでF値を変えるのはここまでが限界。露出オーバーになるシャッタースピードの設定値や露出補正機能を使えば、シャッタースピードをこれよりも遅くすることはできますが、それはここでは例外とします。では、この状況でさらに遅いシャッタースピードで撮影するにはどうしたらよいでしょうか。

川の流れ撮影

NDフィルター。サングラスのように暗く色がついていて光量を減らして撮影したいときに使う。


このような状況に使えるのがNDフィルターです。NDフィルターとは、ニュートラル・デンシティーフィルターの略です。これはわかりやすく言えば光量を減量させて撮影するためのフィルターです。光が明るい場面で、光量を少なくして撮影するときに使います。

NDフィルターには、「ND2」とか「ND4」などと番号があり、それらは「ND2は光量を1/2」、「ND4は1/4」というように何分の一まで光量を減らせるかを示しています。

ここではND8フィルターを使い光量を減らしてもう一度撮影してみましょう。

川の流れ撮影

ND8フィルター使用、F22、1/3で撮影。水の流れが糸のようになだらかになって写っている。


このページの最初にある作例の1/20秒で撮影した設定にNDフィルターをつけてもう一度撮影したものが上の作例です。シャッタースピードは1/3秒で、1/20秒から1/8にはなっていませんが、1/3秒にして撮ることができました。その結果、川の流れが糸が流れるようななだらかな状態になって写すことができました。

明るい太陽光がある場面で光量を落として撮影したい場合にNDフィルターを使います。明るさの状態によってNDフィルターのレベルの選択は変わります。いくつか使いやすいレベルのNDフィルターを用意しておくと便利です。

これは川や海、滝など水が流れる風景写真を撮るときによく使われる手法です。



 

【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで写真撮影関連の商品をチェック!楽天市場で写真撮影関連の商品をチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます