株式戦略マル秘レポート/横山利香の「儲かる株価チャートの法則」

株価の底打ちを推測できる、信用評価損益率とは

日経平均株価が8月下旬から1万8000円を割り込む等、日本の株式市場は軟調な展開を余儀なくされています。底打ちは一体いつなのか気になっている人も多いでしょう。そこで、天井や底を推測できる、信用評価損益率をご紹介します。

横山 利香

執筆者:横山 利香

投資をはじめてみようガイド

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株価の底打ちをどう確認する?

日経平均株価は8月25日に1万8000円を割り込みました。その後、8月28日に1万9192円までリバウンドで上昇したものの、株価は再び下落基調が続いています。9月3日現在、1万8000円を割り込んだり、反発したりという風に、株価は1万8000円を挟んで、日々一進一退の動きが続いています。下は日経平均株価のチャートです。

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日経平均株価チャート。会社四季報オンラインより


株価がどのあたりまで下落するのか不透明に感じる場合には、皆さんは次なる行動を起こすための基準として、何を利用されていますか?

信用評価損益率とは

株式市場全体の流れや地合いを知ることができるわかりやすい指標として、信用評価損益率があります。

株を取引する際の方法としては、現物で買う方法と信用で買う方法があります。現物取引の場合、手持ち資金の範囲内で株を購入するため、売却しない限り保有し続けることができます。一方、信用取引の場合には、レバレッジを効かせているため、手持ち資金以上に株を購入することができます。そのため、株価が大幅に下落した場合には損失が大きくなり、時には追証が発生することになります。

なお、追証とは、信用取引ではあらかじめ決められた保証金率を維持する必要があるのですが、信用で買建てた銘柄の値下がり等により、保証金率が最低維持率を下回った場合に追加で保証金を預け入れる状態のことです。

信用取引で株式を買付しているお客様の評価損益を加重平均で表した数値のことを、信用評価損益率と言います。

信用評価損益率=(評価損益額÷信用建玉残高)×100

信用評価損益率の使い方

一般的に、評価損益率が-10%を下回ると追証が発生する水準あたりと言われ、連続して追証が発生する急落局面につながると言われ、-15から20%を下回ると相場は底入れから上昇に転じるとされています。そして、-3から-3.5%に近づくと天井圏とし相場全体が頂点に達したとされています。

そこでおすすめは、松井証券が公表しているネットストック信用取引指標を利用してみるといいでしょう。
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松井証券より


こちらのデータは、松井証券が公表しているものです。中央に評価損益率とあり、上から7月、そして下に向かって9月へと推移しています。評価損益率を見ると、7月の数値は小さかったのですが、8月24日以降、急速に悪化していることがわかりますね。

松井証券ではありますが、この表を見るだけで、株式を買っている投資家が現在、どのような状況にあるのかを知ることができます。株式市場の動向を知る指標として、ぜひ皆さんも利用してみてくださいね。


※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。

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