裏の『花咲舞』も
安全からちょっと視点を変えて『リスクの神様』。期待されながら視聴率が低迷しています。その一因として1話はバッテリーの発火、2話は食品に異物混入と製品責クレームが続き、「リスク」といいながらクレーム処理か、と思われたのもあると思います。企業のリスクというと労働災害もリスク、裏の『花咲舞が黙ってない』で臨店班が扱っているようなトラブルや不正もリスク、『エイジハラスメント』のような職場のハラスメントもリスクのうちです。
『リスクの神様』も3話はスキャンダル対応、4話は工場の薬品流出、5話は海外駐在員の誘拐、6話は情報漏洩と話が広がっていってます。ただ5話は海外に行くのか、と思ったらほとんど誘拐犯との電話で片付いてしまい、制作費かけてません。それに6話の情報漏洩は裏の『花咲舞』も同じ日に情報漏洩とかぶってしまいました。
本当の『リスクの神様』はドラマにならない
『リスクの神様』でもう一つ疑問があるのが、西行寺智(堤真一)は「リスクの神様」なのか?ということ。ドラマでは「危機管理」を扱っていますがもう一つ「リスク管理」というのもあります。危機管理は危機が発生した後の対応方法なのに対して、リスク管理は危機の発生を予防、発生した時でも危機の影響を低減するためのものです。
だからその分類でいうと西行寺智は「リスクの神様」ではなく「危機管理の神様」です。危機管理とリスク管理をひっくるめて「リスクマネジメント」というので「リスクの神様」でもいいといえばいいのですが。
本来の意味からすると「リスクの神様」は危機が起きる前に対応して、事件にしない。 しかしそれではドラマにならないという重要な問題もあるのですが。