再びアカウント乗っ取り被害が発生し始めた
昨年(2014年)に多発したLINEのアカウント乗っ取りとそれによる詐欺事件は、機種変更用の専用PINコードの追加やパスワード変更の徹底などによってとりあえず一段落しました。しかしここに来て筆者の周りでまたLINEアカウントが乗っ取りされたという投稿がFacebookで見られはじめ、時を同じくしてLINEの公式ブログにも、注意喚起の内容が掲載されました。
http://official-blog.line.me/ja/archives/39021529.html
どうやら新しい手口でのアカウント乗っ取りが発生し始めたようです。
LINEのプライバシー設定などの方法はすでに記事にしていますが、今回は新しい手口の内容と対策を説明しておきましょう。
新しい詐欺の手口とは
LINEの公式ブログを見ると最近報告されたケースとして、友だちからLINEなどを使い「電話番号を教えて」
と聞かれ、それに応えると次に
「四桁のPINコードが届いたら、送ってね。」
とメッセージが送られてくるという被害の状況が説明されています。
もちろん電話番号とSMSで送信されるPINコード(LINEのアプリ内の設定項目の「PINコード」とは異なります)を聞いてくる友だちは、本人ではなく乗っ取り犯です。
電話番号認証を行うとSMSで送られてくるPINコード(赤枠内)この4桁の暗証番号は他人には絶対に知らせてはいけない。
乗っ取り犯はあなたの電話番号とPINコードを使って、詐欺に使うための新しいLINEアカウントをつくろうとしているのです。
はじめてLINEを設定した時の手順を覚えている方ならおわかりかと思いますが、LINEを始めるためには、電話番号をアプリに入力し、次にSMSで送られてくる4桁の認証コード(PINコード)を入力します。
SMSはその番号の使用者に届くものという前提で、本人認証をするための暗証番号が送られるので、これを第三者に教えてしまうとその電話番号で新しいLINEアカウントがつくられてしまうのです。
LINEはアプリで端末の電話番号を識別しているわけではなく、例えばiPadやiPodなどにアプリをインストールし、電話番号とPINコードを入力するだけでLINEが利用可能になります。
今回のケースは従来の乗っ取りとは異なり、犯人は新しいアカウントをつくるため、メールアドレスで設定したあなたのLINEアカウントが乗っ取られるわけではありません。
ですからこのケースでは、犯人があなたになりすましてあなたの友だちにメッセージは送信できません。しかしあなたの電話番号で新しいアカウントがつくられてしまうと、現在使用しているあなたのLINEは一時的に利用不能になってしまいます。