自分の叱り方を、セルフチェックをしてみよう!
こわ~い顔して怒っていませんか?
- それはいつのことですか?
- どんな内容でしたか?
- 開口一番、何と言いましたか?
- そのとき発した数々の言葉の中で、一番感情的な言葉は何でしたか?
叱るとき、うっかり言っちゃう「 3つのNGフレーズ」
1. 「こらっ!」
■NGの理由:子供が真似してしまうからママが怒るときに、頭から角を生やして鬼のような形相で叱るイメージ、きっとマンガなどで見たことがあると思います。実際には角は生えませんが、鬼ぐらい怖い、それが叱るシーンの一般的なイメージです。
しかし、子供は怖く叱っても言うことは聞きません。パパがママに「おまえがビシッと叱らないから言うことを聞かないんだ!」と小言を言うこともあるようですが、叱るときに”怖さ”や”威圧感“は必要ありません。むしろマイナス要因となります。なぜかというと、子供は、その威圧的な態度をやがて真似するようになるからです。
すぐにお友達のことを叩いてしまう我が子に対し、親がお仕置きとしておしりを叩いてしまっては、新たな種をまいているのと同じ。親が乱暴に解決すれば、子供も乱暴に解決するようになります。叱るシーンは、子供の行動を正すことに目が注がれますが、親が難問に立ち向かうときの対処法を露呈する場でもあるのです。「こらっ」自体には意味がありませんが、親が威圧的にその場を制しようとしているのは明らかです。子供はちゃんとそれを見ていて、自分が困ったときに、そのテクニックを活用していきます。
ここでのポイントは、顔の表情と感情の露出度。笑顔で叱る必要はありませんが、鬼の形相はNG。普通の顔、普通の声のトーン、毅然な態度、これらが求められます。
NGフレーズ2.「いいかげんにしなさい」
■NGの理由:子供に伝わらないから子供は具体的な言葉から、まず覚えていきます。抽象的な言葉や裏に意味を含んだフレーズは後回しです。そして、行間を読むのも苦手。そんな子供に、「いいかげんにしなさい」と言っても、「いいかげんって、どんな加減?」と思われるのが関の山。
「いいかげんにしなさい」は非常によく使われる言葉ながら、叱っている場面とは関係がないため、子供には伝わりません。私達大人は、幼少時に自分たちが言われ続けてきたこともあり、そのニュアンスが理解できますが、これは親から子へ伝えるべき類のものではありません。
「中身がない」「言っても意味がない」「子供に伝わらない」という”3ナイフレーズ”は、ほかにも結構あります。
- 「なにやってんの!」⇒見れば分かります
- 「もう勝手にしなさい!」⇒勝手にされたら困ります
- 「まったくしょうがないんだから!」⇒まったくもって意味不明です…
NGフレーズ3.「ダメな子ね」
■NGの理由:子供の心を傷つけるから叱る目的とは、”その時のある行動”を正して欲しいからです。本来叱るのは子供の行動のはずなのに、いつのまにか子供自身がターゲットになってしまっていることはよくあります。「ダメな子」「悪い子」と言われた子は、非常に不快な思いをします。なぜなら人はだれでも、自尊心と自己愛を持っているからです。
もちろん、その高い低いは個人差がありますが、ゼロという人はいません。そのため、「自己」を攻撃されると、それを守ろうと反撃に出るのです。それが反抗心です。しかし、一撃で大きく傷ついたり、弱くても何度も繰り返し傷つけられたりすると、自分で自分を信頼できなくなり、不信感、自己否定感、モチベーション低下などの深刻な事態に。
子供を傷つける言葉には、他にも「頼りない子」「意地悪な子」「弱虫」「だらしない」「情けない」などがあります。どれもその子の気質や性格を非難するフレーズです。これらの言葉は子供を傷つけるだけで終わらず、その後、言った本人をも傷つけます。ママの自己嫌悪は言い過ぎによるものが圧倒的。子供を言葉で傷つけて落ち込み、「母親として失格だ」と自分まで全否定してしまうのです。子供を全否定してしまうと、子供もママも傷つきます。叱るときに暴走しやすいという方は、「叱るのは、子供ではなく、子供の行動」ということを普段から意識することをおすすめします。
以上が、NGなのによく使われている叱り言葉でした。冒頭で書き出していただいたメモと比べていかがでしたか? もし1つでもあてはまれば、それを今後の禁句として頭の隅に記憶しておき、次回の時に、グッと飲み込めるよう頑張ってみてください。
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