プールのようなテラスの夜景
上/南西側の外観。床のガラススリットは寝室の天窓。(n) 中上/地下のバスルームとドライエリアと寝室の天井に設けられたトップライト。 中下/3つの開口の大きさは、手前と奥がガラス張りで3m50cm×60cm、中央のFRPグレーチング部分が2m30cm×80cm。なお、バスルームの天窓は、排気できるよう可動式になっている。(n) 下/塀際の間接照明と地下室の照明で演出されたテラスの夜景。(n) |
敷地の南側の3分の1を占めるのは、約10坪の広いテラスです。隣家との緩衝地帯であり、外のリビングとも言うべき贅沢な空間です。30cm角の磁器タイルが敷き詰められた床には、階下の寝室とバスルームに光を落とす3つの細長いスリットが空いています。夜にはこのスリットから洩れる地下室の明かりと、塀際に仕掛けられた間接照明がテラスを幻想的に浮かび上がらせます。ある夜Aさんに招待された友人が、思わず「プールのようだ」と言ったそうです。
「服飾デザイナーの奥様の妥協しないインテリアへのこだわりと、ご主人の寛容さに支えられて、完成度の高い家を設計することができました」と植木さんも満足気です。Aさんご夫妻は、日ごと季節ごとに刻々と変化する光を楽しみながら、これからも愛犬とともに都心のリゾート生活をエンジョイされることでしょう。
◆建築データと建築家プロフィール