エコな住宅・自動車・家電などが一堂に集結
主な内容は以下の通りです。開催日時=7月17日(金)~8月9日(日) 10:00~18:00
・モデルハウス全16棟に最新の省エネ・創エネ・蓄エネなどの家電・設備を展示
・自動車メーカー8社9台のエコカーを展示
・気候変動ライブラリーの展示
「COOL CHOICE CITY」会場の様子。都市型住宅のモデルハウスが並ぶ中に、最新のエコカーが展示されている。様々な催し物も開催されるため、家族連れでも楽しめる内容となっている(クリックすると拡大します)
16日に望月義夫環境大臣のほか、住宅や自動車、家電の団体関係者らが集まり、オープニングセレモニーが開催されましたので、私も取材してきました。
さて、なぜ住宅展示場でこのようなイベントが行われるかということですが、それは前ページで紹介した家庭部門で温暖化効果ガスの排出量削減を進めるためには、住宅の省エネルギー化をより高める必要があるからです。
ですので、各モデルハウスは太陽光発電システムのみならず、家庭用蓄電池やHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)などが取り入れられた最新のスマートハウス仕様となっています。
とくに皆さんに参考にしていただきたいのが設計面です。「設計で省エネができるの?」とか「間取りを工夫することで環境に優しい住まいになるの?」と思われるかもしれませんが、住まいの設計と環境配慮には非常に強い結びつきがあるのです。
例えば、家族がリビングに集まって過ごす時間が多い住宅とそうでない住宅があるとします。どちらが環境に優しい住宅かというと前者になります。なぜでしょうか。
それは、家族がリビングに集まりやすい住宅では、エアコンや照明などのエネルギー使用がリビングに集中するからです。後者では、家族それぞれがそれぞれの部屋でエネルギーを消費するため、エネルギーの効率が悪いのです。
住まいの環境貢献は暮らし方を含めた全体的な捉え方が必要
つまり、前者のようなLDKを中心に家族が交流しやすくする間取りの設計、空間づくりを行うことは環境への貢献度が非常に高くなるのです。このほか、開口部が広く、かつ日差しの調整をしやすい住宅であれば、照明やエアコンを使用する頻度が減ります。これも省エネに貢献することにつながります。
ところで、このイベントには自動車メーカーのエコカーが展示されており、その中にはトヨタ自動車の燃料電池自動車「MIRAI」も含まれています。では、なぜ住宅と自動車、さらには家電なのでしょうか。
それは、現在の私たちの暮らしの中でこれらは非常に結びつきが強まっているからだと考えられます。今や、電気自動車が住宅と連携することで、蓄電池として活用されようとしています。
また、スマートハウス技術の進展に伴い、家電も私たちの暮らしをより便利にし、さらに省エネにも貢献するようになってきました。つまり、住宅なども含めた暮らしや暮らし方全体で環境貢献を推し量る時代ではなくなってきているということです。
ちなみに、クールチョイスの考え方・数値の設定は「技術的な制約、コスト面の課題等を十分に考慮した『裏付けのある対策や施策、技術の積み上げ』によるものであり、実現可能な目標」とされています。
住宅、自動車、家電以外にも、温室効果ガス排出を低減する様々な製品やサービス、行動のあり方などが紹介されています。
もちろん、この展示場のモデルハウスは3階以上の都市型住宅が並んでおり、最新の住まいの工夫についても皆さんの参考になるはずです。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。