そこでおすすめなのが「体験ダイビング」。その名のとおり、スキューバダイビングを“ちょっとだけ体験”してみようというものです。日数をかけて講習を受ける必要もなく、今までダイビングをしたことがない人でも手軽に参加できるので、「まずはスキューバダイビングがどのようなものなのか試してみたい」という人は、ここからスタートしてみてはいかがでしょうか?
「体験ダイビング」で水中世界をちょっとのぞいてみませんか?
「体験ダイビング」では何をする?
体験ダイビングは一般的に、1.海を安全に楽しむうえで必要な知識や器材の使い方のレクチャー
2.浅場で器材の使い方や最低限必要なスキルの練習
3.ダイビングで水中世界を楽しむ
といった流れで行なわれます。
ダイビングで使う器材は借りることができるので、基本的には水着1枚あればOK。そのほか、タオル(用意してくれるショップもあります)やサンダル、日焼けを防ぐためのラッシュガードや日焼け止めなどがあると便利です。
必要な知識や器材の使い方のレクチャーはそれほど難しい内容ではありませんし、浅場でのスキル練習はインストラクターがきちんと説明してくれるので、初めて挑戦するという人でも大丈夫。耳ぬき(水中での圧力による影響の解消法)やマスククリア(マスクに水が入った際の対処法)、レギュレーターリカバリー(水中でレギュレーターが口から外れてしまったときの対処法)などを練習したら、いざ水中世界へ。“体験”とはいえ、充分にダイビングのおもしろさを堪能でき、神秘的な景観や目の前を泳ぐ様々な生きものの姿に感動すること間違いなしです。
1回のダイビングで潜っている時間は30分ほど。潜る深さは5~6m程度で、最大でも10mを少し超えるくらい。波や流れの少ない、穏やかなコンディションで行なわれるので、ゆったりと楽しみましょう。
どこで「体験ダイビング」ができる?
体験ダイビングは様々な場所で開催されています。海外や沖縄などのリゾートエリアではもちろん、伊豆半島や紀伊半島、房総半島など身近なエリアでも、ダイビングのサービスが提供されているところのほとんどで、体験ダイビングを楽しむことが可能です。現地で体験ダイビングを開催しているショップに直接申し込むほか、旅行社の体験ダイビング付きツアーに参加したり、家や会社の近くにある都市部のダイビングショップに申し込むなど、参加する方法もいろいろ。海まで行かなくても、プールで体験ダイビングを実施しているところもありますので、自分の参加しやすいスタイルで体験してみてはいかがでしょうか。「体験ダイビング」は誰でも参加できる?
手軽に参加できる体験ダイビングですが、水中という特別な世界を安全に楽しむうえで、体調や病歴などによっては参加できない場合もあります。狭心症や心筋梗塞などの循環器系疾患や気胸、てんかん、ぜん息、高血圧、アルコールや薬物依存の傾向など、体験ダイビングに申し込む際に病歴の確認があり、該当するものがあれば医師の診断が必要となる場合も。体験ダイビングを行なう当日の確認だと対応できない可能性もありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。(参考:PADI病歴/診断書)
また、体験ダイビングの参加に年齢制限が設けられている場合もありますので、こちらも事前に確認しておきましょう。
⇒ダイビングに年齢制限ってあるの?
「体験ダイビング」選びの注意点
体験ダイビングに申し込む際に注意したいのは、どのショップ(業者)が開催しているものに申し込むかということ。残念ながら、同じ「体験ダイビング」という名称でも、その内容はショップによって様々。少人数制でじっくりと時間をかけて楽しませてくれるところもあれば、流れ作業のようにササッと短時間で終わってしまうところもあります。PADIの「ディスカバー・スクーバ・ダイビング」では、ダイビングを楽しむための情報が充実した「DSDログブック」が用意されており、知識の習得もスムーズです。
なお、PADIの「ディスカバー・スクーバ・ダイビング」のようにダイビング教育機関のプログラムに沿った体験ダイビングなら、それが講習の一部としてクレジットされ、「ダイバーになりたい!」と思ったときにCカード取得講習の一部が免除されることもあります。
皆さんもぜひ、「体験ダイビング」で海の世界の感動を味わってみてくださいね!