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幻の戦闘機「紫電改」が見られる展示館【愛媛県】(2ページ目)

旧日本海軍の戦闘機として、ゼロ戦に代わって開発された「紫電改」。日本で唯一、愛媛県南部の愛南町にある「紫電改展示館」で、1978年に海底から引き揚げられた機体を見学することができます。

シカマ アキ

執筆者:シカマ アキ

飛行機の旅ガイド


90度に曲がったプロペラなどが間近で見学できる


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愛媛県南部の「南レク」にある紫電改展示館そばにあった、紫電改の碑。ここから、紫電改が見つかった久良湾を望むことができます。


紫電改展示館は、愛媛県南部の南予レクリエーション都市(南レク)の馬瀬山公園にあります。

館内には、引き揚げられた紫電改が展示されています。水中墜落の影響で、プロペラが4枚とも内側にほぼ90度曲がっているのがわかります。パイロットにより、海面上に不時着したと考えられています。機首は、終焉の地となった久良湾に向けて保存されています。

2階部分に階段で登ると、紫電改の全体がよく見えます。

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紫電改にまつわるさまざまな資料、写真なども展示されています。


 

紫電改の隊員に贈られた「紫のマフラー」


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紫電改を象徴する、当時、パイロットたちに贈られたという「紫のマフラー」。元隊員から寄贈された実物が展示されています。


紫電改展示館には、紫電改にまつわる資料が展示されています。その1つが、「紫のマフラー」です。紫電改の搭乗員は松山基地に所属し、交流が深かった食堂の女将と地元の女学生から、手作りの紫色のマフラーをプレゼントされていました。ここに展示されているのは、元隊員の方が戦後62年の時に寄贈したものです。この方の戦争体験を取材した映像も見ることができます。

紫電改が開発された経緯、元搭乗員や開発にあたった技術者へのインタビュー、海底から引き揚げられた当時や修復される様子などの映像が、50インチ大型ディスプレーで自由に視聴できるコーナーもあります。


紫電改が配備された松山基地が再現されたジオラマ


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紫電改が配備されていた当時の松山基地の様子を再現した24分の1スケールのジオラマ。


旧海軍343航空隊が所属した松山基地を再現した「ジオラマ」も。太平洋戦争末期、1945年(昭和20)2月ごろの基地の様子が24分の1スケールで展示されています。当時の松山基地は南方からの攻撃に備え、紫電改とパイロット約3000人の将兵が配属されていました。

ゼロ戦の後継機「紫電改」が日本で見られるのは、ここだけ。戦後70年の節目に、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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紫電改のプラモデルをはじめ、「紫電改せんべい」やTシャツなどのお土産を販売するコーナー。


なお、愛媛県南部のグルメや観光スポットなどの魅力を発信する「えひめ南予博物博」(仮称)が、2016年(平成28)の春から秋にかけて開催されます。詳しい情報は「いよ観ネット(http://www.iyokannet.jp/)」にて。


<DATA>
紫電改展示館(南レク)
住所:〒798-4110 愛媛県愛南町御荘平城5688
TEL:0895-72-3212
開館時間:9時~17時
休館日:12月29日~1月1日
利用料:無料
http://www.nanreku.jp/

いよ観ネット
http://www.iyokannet.jp/

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