国産スポーツカー市場が復活!?
絶滅しかけていた国産スポーツカー。トヨタ86/スバルBRZの登場から約3年が経ち、ダイハツ・コペン、ホンダS660、マツダ・ロードスターと相次いで新型車がリリースされ、ホンダは新型NSXも控えている。
言うまでもなくスポーツカー市場はシュリンクしていて、買う人がいないから作らないのか、買うクルマがないから市場が縮小するのか分からないが、要因としてはどちらかではなく、両方が絡み合っているのだろう。
売れ筋のSUVやミニバン、スポーツカー以外の軽自動車を開発するのと違って、「売れるか分からない」スポーツカーを作るのは、少なくても日本の自動車メーカーだと社内からの反応も賛否ありそうだ。
新型ロードスターは、どう変わったのか?
ダイハツ・コペンはコンセプトとして「変革」を掲げ、着せ替え可能な外板樹脂を採用するなど、「変わらないと売れない」という危機感を具現化させた。
マツダ・ロードスターは、「守るために変えていく」というコンセプトを開発主査の山本修弘氏が必ず口にする。
マツダの場合、スポーツカーであるロードスターは、ブランドの象徴であり、先述したスポーツカー開発への風当たり(もちろん悪い意味)はまったくないはずで、逆に大いなる期待を背負うプレッシャーがあるはずだ。
実際に伺うと山本主査は「ロードスターの歴代の主査は偉大で、大きな責任感を抱いた」という。主査として「大きなこと」は言うけれど、細かな点まではいちいち指示せずに指針を示し続けて、4代目NDロードスターを世に送り出したのである。
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