もうひとり知っておくべきキャラクターは、彼らを指揮する司令官のニック・フューリーでしょう。
司令官として有能だった彼が、本作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』ではどういう役割なのか……それはちょっとネタバレになるので秘密にしておきます。
ほかにも、本作ではスカーレット・ウィッチ(本名:ワンダ・マキシモフ)とクイックシルバー(本名:ピエトロ・マキシモフ)という新キャラクターが大活躍をします。
スカーレットは物質を動かし、幻覚を見せる能力を持っています。クイック・シルバーの能力は超スピード。世界観を共有していませんが、彼は『X-MEN: フューチャー&パスト』でも活躍をしていたります。
こちらの作品では、クイック・シルバーの超スピード能力をこれ以上なく「魅せて」くれます。本作で彼のことが気に入ったのであれば、参考として観てみるのもよいでしょう。
従来のファンはもちろん、新規の観客も楽しめる作品に
以上にまとめてみましたが、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の作品群と登場人物は膨大なものになっていることがわかっていただけたのではないでしょうか。なにせもう11作目。情報量がどんどん多くなっていくことは必然なのでしょう。しかし、本作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』は登場キャラクターの誰もがそれぞれの力を使って、満遍なく活躍する作品です。十把ひとからげにならず、それぞれのキャラクターが立っていることも本作の魅力。そのため、それほど予備知識がなくても、キャラクターのことがなんとなく理解できるのです。
キャラクターをまったく知らなかったら少し混乱してしまうかもしれませんが、「だいたいこういうキャラクターなんだな」ということがわかっていたら、大いに楽しめる作品です。
なおかつ、いままでの「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズを観た人にとっては、キャラクターの成長をより感じられる作品になるはずです。
本作の物語の導入部分は「最初からクライマックス!」な感じなので、ちょっと不親切な印象があった『アベンジャーズ』よりも入り込みやすいはず。その後はアクションシーンのオンパレード、クスッとくるギャグシーンも挟まれ、無駄なシーンはひとつもないと思える濃密な人間ドラマもあります。デートや家族で観るにはもってこいな、極めて優秀な娯楽作品と言えるでしょう。
ちなみに、本作に続く「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの最新作は、身長1.5センチのヒーローを主人公にした『アントマン』です。
主人公がごくごくふつうの(ちょっとさえない)男で、それでも「小さな世界」で戦っている様が斬新であり、魅力的です。
最後にちょっとトリビア
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』には、『天空の城ラピュタ』のロボット兵の小さなレプリカが登場しています。これは監督がジブリの大ファンであり、直々に交渉したことによる出演です。実際はトニー・スタークの部屋で「ロボット兵の腕がチラッと見える」くらいなので見逃してしまうかもしれませんが……ぜひこれから観る人は見つけてみましょう。
また、ネタバレになるので詳細は言えませんが、クライマックスでは『天空の城ラピュタ』をほうふつとさせる展開もあったりしますよ。
【関連リンク】『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』公式サイト
(C)Marvel 2015